「東洋経済オンライン」の読者のみなさま、このたび、このコラムを執筆するフィナンシャルプランナーの井戸美枝です。どうぞよろしくお願いします。
まずおカネについて、考えていることをお伝えします。私が好きな文学者の一人は幸田露伴ですが、その娘で、父の逝去後作家となった幸田文がいます。彼女によると、父の露伴は生前「素人は、なぜ玄人と正反対のことばかりするのか。右に手があると思うときは実は左にあるんだ。行き止まりの道だと思っても、そこがほんとに開ける道かもしれないのだ」とよく語っていたそうです。
文学はともかく、おカネには、素人も玄人もなさそうです。しかし、玄人の眼からみると、実は今も、露伴の言葉は重要です。まずは、「おカネの法則」を読み、ぜひ皆さんにあてはめて考えてみてください。「自らが考える」ことから、すべては始まります。
ボーナスは、どこまで当てにできるか?
さて、突然ですが、冬のボーナスが出た方におたずねします。皆さん、冬のボーナス、何に使いましたか?
旅行やちょっと贅沢な食事に出かけるなど、「モノよりも思い出派」の人もいれば、洋服や家電、家具の購入など「物欲派」の人もいるでしょう。あるいは、貯蓄や投資に励む堅実派の人もいると思います。
たまたま「2014年冬のボーナスに関するアンケート調査」というデータを見つけたので、どんな使い道をしているのかを見てみましょう。ちなみにこのアンケートは、マネーフォワードが調査したものです。
まず、いくら支給されたのかということから。
全体の平均支給額が81万1000円。性別に見ると、男性平均が90万2000円で、女性平均が53万6000円です。
年齢別の平均値は、次のようになります。
20代前半・・・・・・40万6000円
20代後半・・・・・・54万9000円(35.2%)
30代前半・・・・・・70万4000円(28.2%)
30代後半・・・・・・85万4000円(21.3%)
40代前半・・・・・・88万円(3.0%)
40代後半・・・・・・104万1000円(18.3%)
50代前半・・・・・・104万7000円(0.6%)
50代後半・・・・・・109万6000円(4.7%)
60歳以上・・・・・・59万1000円(▲46.1%)
カッコの中のパーセンテージは伸び率です。年齢が上がるに連れて、支給額は増えますが、伸び率は徐々に低下しているのがわかります。
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