日経平均、「倍返し」ならどこまで上がる? なぜ「リーマンショック越え」は重要なのか
日経平均株価は2月19日、ついに2007年7月の高値1万8261円(終値ベース)を上回りました。2月24日は1万8500円も突破、1万8603円にまで上昇しています。まだ上値がありそうな雰囲気です。株式市場関係者でなくても「21世紀の最高値」などと、大騒ぎになっています。
なぜ「リーマンショック越え」に騒ぐのか
2007年といえば、自動車メーカーを中心に、輸出企業が新興国の好景気に恩恵を受けたときの高値です。では、なぜその時の高値を上回ると、そんなに大騒ぎするのでしょうか。ご存知の方も多いと思いますが、日経平均は、そのあと、「ハンパない」大幅な調整を強いられたのです。
米国の住宅バブル崩壊が発端でした。なかでも2008年の「リーマンショック」によって、金融機関やヘッジファンドが破綻、世界は金融危機に陥り、景気も大きく悪化しました。
日経平均は1万円を割るどころか、2009年には2007年の高値の半値以下である7054円まで下落し、平成バブル崩壊後の安値を付けることになるのですが、日本・米国・欧州の中央銀行が協調して大規模な資金供給をしたことで市場が安定し、危機が一段と拡大することは回避されました。
米国に比べれば、日本や欧州はその後遺症もあっていまだに緩和策を継続しているわけですが、それでも株価が2007年の高値を上回ったことは、危機を完全に克服したことを意味します。つまり、ここからが日本株の真の実力相場です。
一方、米国株というと、2007年の高値を取り戻したのは随分と前で、今年の夏には金利を引き締めようとしています。日本は金利を引き上げられるほど景気はまだ強くないわけですが、世界的に大転換期にあることを強く感じます。
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