日経平均、「倍返し」ならどこまで上がる? なぜ「リーマンショック越え」は重要なのか
とにかく、「リーマンショック越え」は筆者の専門であるテクニカル面からみても重要な出来事です。では、今後の日経平均を、どう予測したらいいのでしょうか。簡単に解説したいと思います。
日経平均の最高値は、平成バブル時で3万8915円(1989年)です。1996年以降は、株価が上昇したときでも、結局は山の高さがだんだんと低くなるように、「ひとつ前の高値」を上回れない(1996年の2万2666円→2000年の2万0833円→2007年の1万8261円)展開が続いてきたのです。しかし、今回の上昇ではついに上回りました。これこそが、下落から上昇相場に変わった「大きなサイン」になりえるというわけです。
日経平均、大きく広がる「夢」
もう1つ付け加えると、1989年のバブル高値から大きく下げたあと、1990年代後半にかけて、日経平均は一定の水準をいったりきたりする「モミ合い相場」を続けました。
そのモミ合い相場の中心の値が、ざっくりといえば1万8500円水準で、当時は居心地のよい水準でした。2007年のときは、単にその水準を越えられなかったわけですが、今度は1万8500円を超えました。
ここからテクニカル面で言えることの一つは、「倍返し」という考え方です。人気ドラマのフレーズをもってきたわけではなく、ちゃんと昔からある考え方です。
どういうことでしょうか。株価は1990年代後半の1万8500円から下がってきて、2009年の最安値約7000円まで落ちました。1万1500円もの下落です。しかし、その後株価は7000円から1万8500円まで1万1500円上げ、1990年代後半の水準にまで戻りました。「よくも1万1500円も下げさせてくれたな、下げた分の倍返しだ!」というわけです。
ということで、下げた分の「倍返し」とみれば、1万8500円+1万1500円=3万円ぴったりの計算になります。ほとんどの方は「2万円もいっていないのに、何を言っているんだ!」と言うかもしれませんが、私は、2020年の東京オリンピック開催までのどこかの時点で付ける「一つの目標」としてもよいのではないかと思っています。もちろん、絶対に、というわけではありませんし、目先の上値の目安は1万8800円、その次が1万9500円とみています。
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