錬金術とも呼ばれる「レバレッジドバイアウト」のスキームを理解すれば、東芝の非公開化に名乗りを上げるファンドの狙いが見えてくる。

東芝は2022年6月に新たな経営方針を示した(編集部撮影)
東芝が株式の非公開化を含む「企業価値向上に向けた戦略的選択肢」に関する提案の募集を発表すると、ファンドたちは次々にスポンサーとして名乗りを上げた。
寄せられた10件の提案のうち、8件が非公開化を目指すものだった。ファンドの提案が非公開化に偏ったのは、それだけ投資妙味があるという証左でもある。
カギは「レバレッジドバイアウト」
東芝の非公開化でファンドたちはどのように儲けようと算段を立てているのか。それを読み解くカギは、錬金術とも呼ばれる「LBO(レバレッジドバイアウト)」にある。
LBOは、PE(プライベートエクイティー)ファンドが頻繁に用いる企業買収手法の1つ。買収先企業の資産を担保に資金を調達して、企業を買収することを指す。その儲けのからくりを示したのが下の図だ。
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