有料会員限定

「人材の先細り」を東芝は食い止められるのか 期待を寄せる新卒者採用にも異常の兆しがある

✎ 1〜 ✎ 12 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 最新
印刷
A
A

東芝が抱える問題は経営陣だけにとどまらない。組織の弱体化にも直面しつつある。

特集「東芝の末路」の他の記事を読む

「同期の辞めていくスピードが、東芝本体の経営のごたごたで速くなった。うちの事業部に配属されていた同期は30人くらい。私を含めてその半数がすでに会社を去りました」

今年春、7年勤めた東芝の中核子会社を辞め、重電大手に転職した30代男性はそう話す。発電設備などインフラ関連の仕事は、忙しかったが待遇は悪くなかった。むしろ年収は転職で100万円近く下がったほどだ。それなのに見切りをつけたのはなぜか。

「この先10年後を考えたとき、一緒に仕事をしている人がいないのではと思ったからです。辞めていく人が多いのに、ほかの部署からの異動や中途採用による補充がない。自分のいた約10人のチームでは、私の上は49歳で20歳近く離れていた。プロジェクトをまとめるマネジャーもいちばん若くて51歳でした」

進む組織の高齢化

転職した今の会社のプロジェクトマネジャーは38歳の人が務める。求められる技術レベルは、今の会社のほうが高いというので、東芝時代の高齢マネジャーの存在がいっそう際立つ。

この男性の指摘から見えてくるのは、東芝で進む組織の高齢化だ。東洋経済が上場各社に行っているアンケート調査でも、東芝の高齢化は鮮明だ。

次ページ新卒者の採用にも異常の兆しが
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ディズニー大転換「入園者数引き下げ」戦略の背景
ディズニー大転換「入園者数引き下げ」戦略の背景
トヨタ初のEV、サブスクで多難な船出
トヨタ初のEV、サブスクで多難な船出
そごう・西武、後釜に「ヨドバシ」が突如登場の衝撃
そごう・西武、後釜に「ヨドバシ」が突如登場の衝撃
ANAとJAL、燃油サーチャージ「空前の高値」の苦悩
ANAとJAL、燃油サーチャージ「空前の高値」の苦悩
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
東芝の末路
4陣営が残り、産業革新投資機構が有利とされるが
野心あふれる島田社長のビジョンは実現するか
経営の混乱には「もう慣れている」との声も
なぜ「非公開化」という選択肢が浮上したのか
混乱の始まりは5年前に行ったファイナンスだった
2021年に続き2年連続で後味の悪さが残る総会に
スポンサーはどんな「そろばん勘定」なのか
暗号通信を守る領域を念頭に事業進出もくろむ
各事業の成長性を「優」「良」「可」「不可」で採点
買収された先で安定した利益成長を続ける事例も
島田太郎社長「あとは株主の選択を待つ」
期待を寄せる新卒者採用にも異常の兆しがある
実は日立の平均年収に東芝が追いついてきた
多くの社員が「株高」の恩恵を受けている可能性も
日立と時価総額では約4兆円もの差がついている
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内