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東芝、巻き返しの切り札「データで稼ぐ」を阻む壁 野心あふれる島田社長のビジョンは実現するか

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新たな戦略の柱は「データビジネス」。思い描く成長を実現できるのか。

東芝が6月4日に公表したグループ経営方針の資料。2030年度に同サービスの営業利益率(ROS)は26%、全社の利益の2割をここで稼ぐという前提を示した。(編集部撮影)

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今年5月の大型連休。島田太郎社長を筆頭とする東芝の執行役メンバーは休日返上で一堂に会し、熱い議論を交わしていた。会合のテーマは「東芝の未来を考える」。東芝の持つ製品や技術、さらには市場シェアの高い既存ビジネスを活用して、どんな新サービスを作り出せるかを討論。100を超えるアイデアが出された。

その成果の一部が島田社長の新経営方針に盛り込まれ、6月2日に発表された。新方針で最も強調されたのは、「データビジネス」。東芝の持つ製品から集まるデータを活用して収益を拡大する戦略だ。

2018年にドイツのシーメンスから東芝に転身した島田社長は、データ戦略の強化をつねづね訴えてきた。今年3月に東芝社長に抜擢されるまでは、システム設計・開発やAI(人工知能)活用などの事業を担う東芝デジタルソリューションズの社長を務めていた。当然、データビジネスには明るい。

全体の利益の2割をデータビジネスで稼ぐ目標

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