初公開!「相続税の対象者が多い」自治体はどこだ 最新データで判明した、「富裕層はここにいる」
東京都で最も課税割合が高いのは、麹町税務署や神田税務署が管轄している千代田区で、39.4%。406人中160人があてはまり、何と10人に4人近くが対象になっている。皇居はもちろん、東京駅や霞が関の中央省庁が並ぶほか、大企業の本社も数多い。高級住宅街である麹町や九段、神田なども千代田区内だ。
次いで2位は、渋谷税務署が管轄する渋谷区で、課税割合は32.7%。繁華街の渋谷駅周辺のほか、表参道や原宿などの商業地区、松濤や代官山、恵比寿などの高級住宅街を抱えている。
3位は目黒税務署が管轄内の目黒区で、課税割合は31.5%。東急東横線沿線の中目黒や学芸大学、自由が丘駅をまたいでいる。東京大学駒場キャンパスなどもある。全国の税務署管内で30%を上回るのは、4位の文京区を含め、都内のこれら4区しかない。
港区の1人当たり課税価格は3.3億円
ちなみに被相続人1人当たりの課税価格でトップは、やはり都内で芝税務署や麻布税務署が管轄する港区だった(課税割合7位)。課税価格は3億3326万円で、相続税額は7793万円と、かなりの高額だ。課税価格3億円を超えているのは、全国でここのみ。
駐日大使館や外資系企業の日本支社、民放テレビキー局のほか、青山や赤坂、虎ノ門などのオフィス街、商業地区を擁する。麻布や白金台、高輪などの高級住宅街のほか、タワーマンションも多い。
もっとも、都内だけでなく、他の首都圏や関西、中部圏などでも、課税割合の高い地域は少なくない。反対に、地方で人口の少ない市区町村では、課税人数が1桁というところもある。
次ページには「全47都道府県別の課税割合一覧」を掲載した。『週刊東洋経済』8月13日-20日合併号「変わる相続」では、さらに詳細な、全国524税務署が管轄する「市区町村別の課税割合ランキング」も掲載しているので、ぜひ参照して頂きたい。
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