コロナ禍でネズミの「行動」が変わった驚愕事実 ニューヨークで自動車のネズミ被害増えたワケ
新型コロナ禍で車を買うニューヨーカーが増えたことも、一因かもしれない。ニューヨーク州車両管理局によると、新車登録台数は2019年夏から2021年夏の間に19%増加した。
車の数が増えれば、ネズミが入り込む車も増える。
ブルックリンのデザインストラテジスト、ジェナ・カーペンター=モイズは、コロナ禍の中の移動手段として2020年5月に中古車を購入した。その夏、車でハドソン渓谷に向かっていたときのこと。運転していた彼女は、上り坂でやけにエンジンがもたつくことに気がついた。
「エンジン警告灯が点灯したので、整備工場に持ち込んだ。整備士がボンネットを開けると、中からチキンの骨やパン、ベーコン、卵、チーズのかけらが出てきた」とカーペンター=モイズは語る。
修理と清掃にかかった費用は1200ドル。その後も、ボンネットの下でピクニックをするネズミとの戦いは続いていると言う。「(ネズミよけのために)ハッカ油をかなり使っている」。
コロナ禍で身に付けた新たな生存行動
コロナ禍の中で、ネズミの目撃情報も増えている(あるいは、少なくともネズミについて苦情を訴えるニューヨーカーは増えている)。ニューヨーク市のオープンデータによると、311ホットラインへの通報は、2020年から2021年にかけて8000件を大幅に超える増加を記録した。
フォーダム大学の研究員、マイケル・H・パーソンズは都会のネズミ問題を専門とし、ネズミに関するホットライン通報の増加を扱った論文を2020年に共同執筆している。そのパーソンズは「ロックダウンが始まったことで、ネズミたちはいつもの食料源にアクセスできなくなった」と話す。