オンラインで失敗する人が気づかない意外な盲点 まずは会話を快適にする3つのポイントを知る
その3 「通信環境」がすべて
あなたの印象は、機材などの「通信環境」でも大きく変わります。パソコンやスマホ、ルーターやカメラの性能、Wi-Fiの通信速度や回線の安定性などです。
特に重要なのが Wi‒Fiの通信速度です。通信が安定していないと、フリーズしたり音が切れたりしがちです。ミーティングの進行役も「あの人の通信環境は悪いから、映像や音声が止まるかも」と思って、当てるのを控えるかもしれません。そんなことで命運が分かれるのは残念ですよね。
以上の「3つの特徴」を知ったうえで、実際のオンラインコミュニケーションをスムーズに進めるためのコツがいくつかあります。その1つを紹介しましょう。
始める前に「ルール」を参加者全員でシェアすること。
例えば、「挙手の方法」です。普通の挙手では肩のあたりまで上げる人が多いのですが、それでは背景にまぎれて見分けにくいことがあります。それを避けるための方法は2つあります。
1つは、手のひらを自分の顔の前に出す方法です。自分の顔を隠すぐらいに手を広げてマイクの前にかざせば、相手の画面には自分の顔よりも大きな手がはっきりと映ります。
もう1つは、アプリの機能についている「挙手マーク」を使う方法。左上に揃って表示されるので、大勢のセミナーでも見分けやすくなります。
どちらでもいいのですが、このように挙手の方法を予め決めておけば、スムーズになりますよね。
シェアしておきたいルールはこれ
挙手に限らず、次のようなルールを設けておくといいでしょう。
・画面はオンにする
・表示名には、自分の名前を入れる
・「YES」「OK」のときは、(指ではなく)腕で大きな丸を作る
・「NO」「NG」なら(頭の上ではなく)胸の前で大きくバツを作る
・うなずくときには、大げさなぐらい上下に大きくゆっくり振る
「そんなことまで決めるの?」と思われるかもしれませんが、オンラインでは「そんなこと」が必要なのです。1つにはオンライン特有の制限(3つの特徴)があるからですが、それだけではありません。
なぜかオンラインでは、普段の「常識」がズレてしまう人が出てくるからです。対面のセミナーなら、講師の目の前でお弁当を広げて食べる人はまずいませんが、自宅から参加するオンラインセミナーでは、食事をしながら参加する人が出てくるのです。
ですから、「対面とオンラインのコミュニケーションには根本的な違いがあり、常識も違う」と心得てください。あなたがファシリテーターなら、事前にルールを作って説明し、参加者に共通の認識を持ってもらうことが、スムーズで心地よいオンライン会議やセミナーにする秘訣です。
誰にでもできるちょっとしたコツを知っているだけで、驚くほどオンラインコミュニケーションは上手になります。
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