調べる習慣が「ある人」「ない人」につく決定的な差 「スマホで検索」すらしない人たちが増加中だ
なぜ私がここまで調べて発言することの重要性を説くのかというと、人間の記憶に基づく発言はあやふやであることを身にしみて理解しているからです。
私は新聞社や雑誌社の取材を受ける機会が多いのですが、私が記者の目の前で直接話した内容が、文章にまとめられると、まったく違う趣旨になるということが結構な頻度で起こります。
考えてみれば、それは大学の授業でたびたび経験していることでもあります。私が授業で話したあと、学生に「今聞いた内容を話してみてください」というと、かなり違う内容になるパターンが多いのです。
要するに、人の要約再生能力は、まったく当てになりません。単純に能力に限界があるだけでなく、自分に都合よく情報をねじ曲げてしまうこともあります。
自分で調べたうえで正しい情報を発言することを習慣付ければ、信用が積み重なります。
信用されれば、重要な仕事も任せられるようになるでしょう。つまり、調べて得をすることはあっても損をすることはないのです。
調べないとリスクを抱えることになる
きちんと調べずに情報を発信することには大きなリスクがあります。特に、SNSによる発信のように、情報を目にする人の数が大きくなればなるほどリスクも増大します。
インターネット上では、気軽に情報発信できる反面、誹謗中傷による被害も多発しています。これまでネット上の誹謗中傷については、実質、野放しに近い状態が続いてきました。かつては被害者が名誉毀損で訴えようとしても、手続きに費用と労力が掛かりすぎるため、泣き寝入りするしかなかったのです。
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