婚活弱者だった｢海外駐在員｣に追い風が吹くナゼ 初対面でプロポーズというケースも

帰国中は朝・昼・晩とお見合いも！

――帰国中は効率的にお見合いやデートをすることが重要になりそうですね。

その通りです。10人とのお見合いを組んでいたとします。さきほどの理由で3割は帰国前にお断りされてしまっても、7人は残っていますよね。

私の会員には交通の便が良い場所のラグジュアリーホテルに宿泊してもらい、朝昼晩とそのホテルのロビーラウンジでのお見合いをセッティングします。時間を少し空けても7人ぐらいなら2～3日間でお見合い可能です。宿泊先なので、合間に部屋で休んでお色直しもできます。

通常のお見合いでは、お見合いの2日後までに連絡先交換を希望するか否かを結婚相談所を通して連絡するのが業界ルールです。でも、海外駐在員には時間がありません。ここでも臨機応変な対応が必要で、お互いが良ければその日のうちに連絡先を交換できるようにします。そうすれば、翌日にデートすることも可能です。

――オンラインでのお見合いや仮交際も今では普通ですよね。

以前は「実際に会ってこそのお見合い。オンラインはダメ」と先方の結婚相談所からお断りされることがほとんどでした。でも、コロナ禍で状況が一変。相手がオンラインに不慣れな場合は「Zoomは私が設定します。練習台にもなります」とお伝えすればオンラインお見合いを受けていただけるようになりました。海外駐在員にとっては大きなチャンスです。

オンラインでお見合いして連絡先を交換しても、海外駐在員の場合は「オンライン仮交際」が続きます。仮交際は複数の相手とのデートが許される時期ですが、忙しい社会人同士で同時並行できる人数には限りがあります。そして、何度か会えば1人に絞り込む「本交際」に進むかどうかを決めなければなりません。

オンライン仮交際であれば、もっと多くの方と連絡をとり続けることができます。帰国したタイミングで、例えば2日間で5人とデートをして相性を確かめればいいのです。日本にいる時間が限られている海外駐在員にとっては、少ない日程で多くの異性に会えることが重要なのです。

――今までのお話は女性に比較的人気のある、若い男性駐在員の話ですよね？ 国内で婚活している異性からのニーズがなければ成り立たない話です。

男性の海外駐在員が人気なのはおっしゃる通りです。企業の中で選ばれたエリートでカッコいいし、各種手当などもあって豊かな生活をしているイメージがあるからでしょう。

今は多くの女性が海外旅行や留学を経験しているので、「少しの間なら海外で暮らしたい」という人も少なくありません。でも、永遠に日本を離れたくはない。そんな女性にとって期間限定で海外に駐在している男性との結婚はちょうどいいのです。だから、男性の場合は年齢を重ねていても問題なくお見合いを組めます。