「なぜモラハラ夫と結婚を…」元妻たちの深い後悔 何度言っても子どもができても状況は変わらず

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モラハラ夫から逃れ、新しい出会いを求めて婚活を始めた女性の話です(写真:Luce/PIXTA)
離婚の後に再婚を希望する人たちが、近年増え続けている。結婚相談所に再婚者が面談に来たときに離婚理由を聞くと、女性側からは「夫のモラルハラスメント」がとても多い。
仲人として婚活現場に関わる筆者が、婚活者に焦点を当てて、苦労や成功物語をリアルな声と共にお届けしていく連載。今回は、近年社会問題にもなっているモラハラ離婚について、考えてみたい。

肉体的暴力は外傷が残るのでひと目でわかるし、警察に訴えれば刑事事件にもなる。しかし、高圧的な言葉や態度による暴力(モラハラ)は、傷つくのが心なので、被害者が訴えたところで、相手がそれを認めない限り罪を立証することは難しい。

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また、結婚生活において配偶者のモラハラがひどかったとしても、四六時中それが続くわけではない。

一緒に笑ったり、やさしくされたりと、楽しい夫婦としての時間もあるので、“そちらが本来の配偶者の姿”だと、モラハラを受けている側が自分に言い聞かせてしまう。

目に見えないモラハラは厄介

外傷が残らないだけに、「あんなひどいことを言われたけれど、今回は水に流そう」と、その都度気持ちを切り替えて相手を許すので、つらい結婚生活が続いていくことになる。それが積もり積もって、心を病んでしまう人もいる。

先日、「再婚したい」と面談に来たありさ(37歳、仮名)の元夫よしお(37歳、仮名)も、モラハラがひどかったという。結婚生活は5年で終止符を打った。

「元夫とは、32歳のときに友達の紹介で知り合いました。大企業の社員で、学歴も高くて、“私で釣り合うのかな”と、最初は思っていました。でも、猛烈にアタックされて、お付き合いするようになったんです」

 背も180センチ以上あり、見た目もハンサム。年齢的にも結婚したいと考えていたありさには、理想の結婚相手だった。

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