次の大暴落で最もひどい影響を受けるのは日本だ ジム・ロジャーズ氏が変われない日本に警告

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ロジャーズ氏は続けます。

「このまま何もしなければ、日本には恐ろしい未来が待っている。すぐに消滅することはないが、経済破綻した他国と同じように、外資に買われまくる運命をたどるだろう。大多数の中間層は、今よりも貧しくなる。そうすれば、おそらく現在のような穏やかで豊かな社会は維持できなくなる」

日本が大好きな同氏は、つねに若い世代を心配しています。

「改めて、私は日本の子供たちに伝えたい。『あなたが10歳だったら日本から逃げるか、AK10-47(携帯用の自動小銃)を使えるようにしろ』と。生きているうちに、社会の混乱から逃げられないからだ」

今回が「ラストチャンス」になるかもしれない

参議院選挙が終わりましたが、与党も野党も、多くの候補者は給付金を配るなどの財政を拡大する方向で経済政策を訴えていた、と感じました。

ロジャーズ氏が突きつける「少子化対策」は、「シルバー民主主義」が幅を利かせている日本ではなかなか受け入れられないほか、「国の借金を減らす」「移民を増やす」という政策も、「まずは目先の1票」しかない近視眼的な政治家にとっては後回しにされがちな政策です。結局、「ほとんど何もなされないまま、時が過ぎて手遅れになる」と同氏は繰り返します。

絶望的な未来を回避するためには、金融緩和が継続されている数年の間に、日本から画期的な技術革新が生まれることを期待するくらいなのかもしれません。低金利で円安の間に、経営者や個人が「稼げる産業」にシフトし、将来に備えることができるのか。今回がラストチャンスになるのかもしれません。

個人としてできることがないわけではありません。もし円の価値が落ちても将来も購買力を維持できるように、一定の外貨や外国資産を持つことも必要になるでしょう。また、英語や中国語などを身につけるなどの防衛策もあります。

シンガポール在住の身からすると、日本の算数教育などは先進諸国と比べても優れていると感じます。ロジャーズ氏が言うように、得意な分野を伸ばして、思い切って海外に飛び立つことも有効のはずです。

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

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