4000匹を救出「ビーグル繁殖所」のおぞましい実態 負傷した犬を麻酔打たずに安楽死させた例も
3月、446匹のエンヴィゴのビーグルがアメリカ各州の里親や保護施設に預けられた。バージニア州に拠点を置くホームワード・トレイルズ・アニマル・レスキューの創設者兼取締役のスー・ベルはビーグルたちの移送を手伝った。移送のときにたくさんのビーグルがいたが、今年後半に解放される数千匹のうちのほんの一部にすぎないと彼女は言う。
ロジスティクスの優先順位の1つが、どの犬を先に解放するかを決めることだと彼女は言う。子犬や妊娠・授乳中の犬などは、幼い頃から社会化させやすい。
「この犬たちの物語と、この子たちが何に耐えてきたのかを伝えることが楽しみです」とベルは語った。「社会がステップアップすることを心から望んでいます。私たちはこれが非常に大きな変化の始まりだと思っています」。
「ビーグル議員」の憤り
共和党のビル・スタンリー上院議員は最近、バージニア州でコンパニオンアニマル(使役動物ではないペット)を研究用として販売することを制限する法案を提出した。この法案は通過しなかったが、スタンリーはその後エンヴィゴの施設見学に招待されたという。
2020年8月と2021年11月の2回の施設見学の際、スタンリーはエンヴィゴから2匹の犬(後にデイジーとディキシーと命名)を購入し、彼が目にした状況に憤慨したと語った。動物愛護団体PETAの2021年の報告でも、非人道的な環境であると述べている。
ほかの議員から「ビーグル上院議員」と呼ばれているスタンリーは、ビーグルの里親になることに興味のある人は、事務所に連絡すればビーグルがシェルターやレスキューセンターに到着した際のリストに載せると話した。ビーグルは徐々に解放される予定で、9月までにすべてのビーグルがシェルターやレスキューセンター、またはずっと一緒にいられる家族のもとに行けるはずだ。
(執筆:Jesus Jiménez記者、April Rubin記者)
(C)2022 The New York Times
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら