4回目接種「対象者拡大」「間隔見直し」の重要論点 今秋以降のオミクロン対応ワクチンを待つべきか
4回目接種の対象拡大と接種間隔の見直し
新藤氏は、4回目接種について「打ちたい人に枠を広げていくのは必要だ」と述べ、対象年齢の引き下げを目指す考えを明らかにした。
オミクロン株対応のワクチンが今秋以降に追加接種に導入される方向となったことを踏まえ、新藤氏は現状「5カ月以上」を前提としている接種間隔を見直す可能性にも言及した。
大阪府の吉村洋文知事も、4回目接種の対象拡大に同調。「(現行の)ワクチンは余る。廃棄の問題も出てくる。(4回目接種の対象を)60歳から少しずつ下げていく方針を国が示せば、あすからできる」と述べた。同時に、感染拡大の波と接種間隔がずれていると指摘し、「高齢者に対しては(接種間隔の)5カ月枠を取るべきだ」と主張した。
日本感染症学会専門医の寺嶋毅氏(東京歯科大学市川総合病院教授)は、現在の感染状況をみると、オミクロン株対応ワクチンの今秋以降の導入を待たずに現行ワクチンの4回目接種を受けたほうがいいとの認識を示した。4回目接種の対象拡大については、「希望者には接種の機会を設けてもいい」としたうえで、「接種の上乗せ効果について、感染予防効果はプラス50%、期間は10カ月ぐらいだときちんと伝えたうえで『打てますよ』というのは必要」と話した。