「正直不動産」原案者がぶっちゃける業者の選び方 長嶋修×夏原武が語る「日本の不動産市場」

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夏原:資産価値とは結局のところ、「金融が実行できるかどうか」なんですよね。長嶋さんがおっしゃるように、管理力も含めたトータルでその物件を見た時に「5000万円でローンが実行できますよ」となれば、その5000万円が資産価値になる。すごくわかりやすいと思います。

長嶋:マンション管理組合の理事や役員って、面倒な仕事だと思われていますよね。がんばっても報われない、みたいな。でも、みんなで協力して管理に参加することで自分たちのマンションの資産価値が維持されるんだと、いや、場合によっては上昇する可能性もあるんだと、そういう雰囲気になれば、考え方は変わってくると思うんですよ。

夏原:実際、うまく運営しているところはありますよね。管理組合として黒字の運営をしている。利益を生む可能性のある仕事だと考えれば違いますよね。

マンション管理に積極的に関わる人がこれからも増えていってほしい

――購入時に定められたマンションの修繕計画は内容が粗く、本来であれば管理会社、管理組合が実情に沿って精査していかなくてはなりません。ですが、新築、中古含め、購入後は組合の運営に携わっていかなくてはならないんだということが一般の方に啓発されていないようにも思います。

夏原:確かに。販売時に管理方針について説明をすることは必ずしもセットになっていないですよね。

長嶋:一部のデベロッパーは努力してやろうとしています。その一方で、マンションを買う方がそこまでの説明を求めていないという一面もあるんですよね。だったら面倒くさい説明は省いたほうがいいだろう、と。

夏原:なるほど……。

長嶋:ただ、私たちもマンション管理組合向けのコンサルティングを手がけて長いのですが、この数年で本当に一般の方の意識は変わってきました。管理の状況を確かめてから買いたいという方が増えてきているんです。

インスペクションを使用してマンションを買う方には「管理組合の理事になってください」って話をしているんです。自分たちのマンションを良くしようと思うなら、まずはそう思ったあなたが理事になってください、と。

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