子どもだけはNG!「親子で勉強」が重要な理由 葉一氏が教える子どもを「やる気」にさせる一言
例えば、『13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海』では、「安くていいものの危うさ」について書かれていたところが、非常に重要だと感じました。
37歳の私は、高級志向の時代も、安くていいものの時代も経験していますが、いまの子どもは、安くて当たり前の時代に生まれています。もちろん、安くていい服などは、我が家でも着せていますが、「こんなに品質のいい服が、なんでこんなに安くなるのだと思う?」という話はできていません。
そこを少し話してみて、興味を持つようなら、「実はそのことが、この本に書いてあるんだよ。読んでみる?」とすすめられますよね。
いま、小3の長男はロシアに興味を持っていますが、まだ理解するには難しいと私は思っています。ですから、まずは実生活のなかで体験できることを入り口にして、そこから、次の段階で世界情勢へとつながればいいと考えています。
子どもには失敗談を聞かせよ
いまの子どもは、「失敗は成功のもと」という言葉が通じなくなっています。一度の失敗で人生が終わると思っている子が本当に多くなりました。
芸能人やSNSで活躍している人々などが、一度の失敗で袋叩きに合うところを間近に見ていることが原因だと私は考えています。そして、なにか失敗すると、クラスのグループLINEでそのことが拡散されてしまいます。とにかく石橋を叩きまくる子どもが増えるわけです。
さらに、コロナのために収入が厳しくなったご家庭も多く、親も、子どもにチャレンジをさせないという傾向が強くなりました。チャレンジしない人生を送れば、失敗せずに済むかもしれません。でもそれは、幸福度に関わります。
保護者の方には、ぜひ「自分の失敗経験と、そこからどうしたのか」を話してくださいとお伝えしたいです。親は、子どもの前では自分の失敗談は話したがりません。でも、子どもは、演説よりも、生の実体験を聞くほうが好きなんです。それは、いいことも悪いことも含めた話になるはずです。
子どもたちには、失敗談とともに、「あなたは、なんとかできる力を持っているんだよ」ということを伝えていきたいです。
うまくいかなかったり、壁にぶち当たった時も、本気でやりたいことなら、人生、なんとかなるんですよね。その場で足踏みをして動いていない時間のほうが、心を病んでいくものです。
自分が踏み出さなければ、見える景色は変わりません。自分の人生の主役は自分です。子どもたちは、いまは生きにくさや、いろいろなしがらみを感じているかもしれませんが、それが解放されたとき、「この道に進みたい」と踏み出すために、今頑張っていることを信じて続けてほしいと思っています。
(構成:泉美木蘭)
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