子どもだけはNG!「親子で勉強」が重要な理由 葉一氏が教える子どもを「やる気」にさせる一言

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勉強が嫌いな子どもたちには、「ラクをして」という言葉が響きます。嫌いでも、やらないと怒られることはわかっているので、「どうやってラクをして短い時間でやれるか考えようぜ」という方向に持っていけば、「じゃあ、がんばってみようかな」と思いやすいわけです。

勉強は、定期テストがあるために、少ない努力でも得点化されて、成果が見えやすいものです。それが成功体験になって、次のステップにつながっていきます。

過干渉はNG、頼られたら全力

私は自分の子どもたちに対して、自分から「勉強を教えるよ」と言ったことは一度もありません。ただし、頼られたときは、一緒に考えたりアドバイスをしたり、全力で力になるというスタンスを大事にしています。過干渉にならないように気を付けているのです。

「勉強しなさい」と言わなくても済むような状況に、誘導したところもあります。保育園に通っていた頃から、我が家では、勉強、歯磨き、着替えなど、なんでも「やることをやったら遊ぼうね」というルールを絶対的なものとしてきました。

これは、ある程度、小さい頃からアプローチしなければ身に付かない習慣ですが、親である自分も、やることをまずやるという姿を見せてきました。今では「学校から帰ったら、宿題はまず先にやるもの」ということが定着しています。

選択肢としての本の読ませ方

親の役割は、子どもをレールに乗せることではなく、レールを見せることだと考えています。つまり選択肢を与えるということです。

例えば、子どもが「スポーツをやりたい」と言ったとき、ほとんどの子どもには、サッカーと野球しか選択肢がありません。でも、実際には、スケボーも流行っているし、体操教室やボルダリングなどもありますよね。

それらを選択肢の一つとして子どもに見せてあげて、興味を持っていそうなら、「体験してみる?」と背中を押してあげる。それが親の役割だと思うのです。

子どもに本を読ませるときも、選択肢を見せてあげることが大事です。読書が好きな子どもなら「これ面白いよ」で伝わりますが、読書の習慣がないのに、いきなり1冊渡してしまうと、重く感じるでしょう。

でも、何かのトピックに興味があって、読んでみたら面白かったということになれば、子どもは、全体を読んでみようとすると思います。ですから、まず先に親が読んで、「こういう内容の本なんだけど、どう?」と選択肢を与えてあげられるといいですね。

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