「山手線で心停止」生還した彼女のまさかのその後 暑いこれからの時期に気をつけるべきことは?

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©熊本 美加 ・上野 りゅうじん/講談社
再び熊本さんを襲った胸の痛み。ニトログリセリンを飲んだものの痛みは引かず、救急安心センター事業の「♯7119」に相談。救急車を手配してもらいました。山手線で心肺停止したときは、身元がわかるものや医療情報を示すものがなく確認に時間がかかったと聞いていたことから、「もしも」に備えて名前・年齢など基本情報からかかりつけ医の連絡先や持病がわかる医療情報、緊急連絡先など身元がわかるものを準備していたといいます。その後、救急隊により無事にかかりつけ医に搬送され、軽い胆石の発作と診断されました。

夏場の脱水に要注意!

循環器系の病気は冬場に発症することが多いですが、今のようなに急に暑くなってくる時期に、私も明け方に胸が痛み、ニトログリセリン(血管拡張薬)を舌下することが増えて不安に襲われます。

「気温の変化は心身への影響が大きいので、ちょうどいい気候のときは一般的に皆さん一番健康状態がいいはずです。心筋梗塞の発生頻度が高い季節は寒くなってくる冬の12月〜2月。そして夏の7月、8月も多くなります。

心筋梗塞が起きる機序は、『血管の内側にプラークなどが付着→プラークが破綻して血栓ができる→血液の流れが悪くなり血管がつまる』。夏は脱水になることが多いため、血液が濃縮されてドロドロになり、血栓ができやすく、血管がつまりやすい条件が増えます。そのほかにも、脱水は不整脈の誘引にもなりますので注意が必要です」(東京都済生会中央病院・循環器内科の鈴木健之医師)

脱水は想像以上に体をむしばんでいるのです。人間は普通に生活していても皮膚や口呼吸で、体から無意識に1リットルぐらいの水分が抜けています。心臓のためにも熱中症予防のためにも、室内でもこまめに水分補給を今年の夏も実践していきましょう。

幼い頃、祖父と祖母の家に遊びに行ったときに、枕元に水が入ってコップでふたがしてある、おしゃれなガラス壺のようなのが置いてあったのを思い出します。あれはなんと呼ぶのでしょうか? でも水分補給のためだったのだと思いを馳せます。

ただし、飲むのは水かお茶がオススメ。スポーツドリンクは糖分が入っているので飲みすぎはNGです。

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