フランスのマクロン大統領、議会選挙敗北の打撃 「革命」から「停滞」へ、国内外で発言力は低下へ

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今回の厳しい選挙結果を受け、ボルヌ首相はマクロン大統領に辞任の意向を伝えたが、慰留された。近く国民議会選挙で落選した閣僚を入れ替える内閣改造が行われる。野党勢は7月初旬に予定されるボルヌ首相の所信表明演説の直後に内閣不信任動議の提出を準備している。

議会の過半数の支持を失ったマクロン大統領が取りうる方策は、3つだ。

第1に法案ごとに野党議員に協力を呼びかける、第2に他党に連立参加や閣外協力を呼びかける、第3に議会を解散する、の3つが考えられる。

第1の野党議員の協力について。国民議会選挙を統一会派として戦ったNUPESは、議会ではこれまで同様に別会派として活動する方針を示唆している。社会党や緑の党などNUPES内の中道寄りの政党は、法案の内容次第では政権に協力する可能性がある。

ただ、ロカール首相時代の与党の議席数は過半数に11議席足らなかっただけなのに対して、今回の選挙でアンサンブルは過半数に44議席も不足している。これだけの人数の野党議員の協力を法案ごとに頼るのは容易でない。また、2008年の法改正で憲法第49条3項の利用が大幅に制限され、かつてのような強行採決を多発することももはやできない。

中道右派の共和党との連立を模索か

第2の連立参加や閣外協力はどうか。反マクロンを掲げて選挙戦を戦ったNUPESや国民連合は、マクロン大統領が掲げる政策との乖離が大きく、連立入りの可能性は低い。選挙結果からは、伝統的な右派政党の共和党以外に有力な連立候補は見当たらない。共和党は今のところ連立参加を否定しているが、閣僚ポストや政策取り込みと引き換えに連立参加に傾く可能性がある。同党は今回の選挙で大幅に議席を失ったが、キングメーカーとして連立政権内で影響力を確保できる可能性がある。

第3の早期に解散・総選挙をする場合、有権者の投票行動に変化が生じない限り、議会の過半数を確保できるメドは立たない。さらに議席を失って、政権の求心力が一段と削がれるおそれもある。大統領による議会の解散は、1年に1回しかできない。物価高騰による生活苦が解消され、経済や雇用改善の恩恵を国民が感じられるようになって初めて、解散カードは切れる。

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