メールが劇的に伝わりやすくなる3つのポイント 一文に要素を詰め込みすぎていませんか?

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複雑な構造になったもう一つの原因が「ので」という根拠・理由・原因を表す接続助詞です。接続助詞は文の要素をつなぐ役目があります。例文の場合、「顔が小さい」の理由が「背が高くて脚が長くスタイルがいい」から、という説明になってしまっています。顔が小さいのは、背の高さとは直接関係ありませんね。

以上を踏まえ、わかりやすい文章に作り替えてみてください。ポイントは、文の要素を分けて主語と述語の関係を明確にすることです。

<改善例 1>
 このモデルは背が高く脚が長いのでスタイルがいい。加えて顔も小さいので、どんな服でもよく似合う。

改善例を見てください。

まず、背の高いモデルのスタイルがいい理由を、1つの文にまとめて言い切ります。そして、「顔が小さい」に関してはスタイルのよさの一因ではありますが、背の高さとは直接関係ないので切り分けています。最後に、「どんな服でもよく似合う」という要素でまとめました。

■ポイント
・主語と述語をしっかり対応させる。
・1つの文は1つの要素で書く。

丁寧に書くことと何度も同じことを言うのとは別

【2】あれこれ言っても伝わらないぞ! 言葉を整理しよう

<例文 2>
 会社の帰りに最近できたハンバーガーショップに行った。バーガーショップでハンバーガーとコーンスープとコールスローを頼んで支払いをして、出店した。
 翌日、財布がないことに気づいた。慌ててバーガーショップに電話をしたら、店で預かってくれていた。
 この間1日、店頭に寄って財布を返してもらった。

これも、何となくわかるけれど、どこかぎくしゃくした印象になっています。短い文章の中に「ハンバーガーショップ」が2回、「バーガーショップ」が1回。同様の言葉が計3回も出てきています。

また「出店した」というのはお店を出ることではなく、お店を出すことです。ここでは不適切な言葉です。最後の「この間1日」という表現もこなれておらず、すっきりしません。

以上を踏まえて、わかりやすい文章に作り替えてください。ポイントは、無駄な言葉をしっかり削ることです。

<改善例 2>
 会社の帰りに最近できたハンバーガーショップに行き、ハンバーガーとコーンスープ、コールスローを買った。
 翌日、財布がないことに気づき、店に電話をすると、預かっていると言うので、受け取りに行った。

さて、こちらが解答例です。

丁寧に書くことと、何度も同じことを言うのとは別だ、ということを理解しましょう。最初の「ハンバーガーショップ」と「バーガーショップ」は、飲食したできごとを一文にまとめることで繰り返しを避けることができます。そして最後は、「店」と言い換えました。

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