若手が上司に「助言」受け入れられない組織の末路 現場を「末端」と見る企業、「先端」と見る企業の差

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一方で、現場を「先端」と見ると、”外向きかつ下から目線”になります。現場は、組織にとっては、顧客や住民をはじめ外部と最も早く触れ合う接点です。現場で起こっている問題は、複雑で一筋縄にはいかないものばかりです。組織のリーダーにとっては、より困難で大変なことではありますが、本当の解決策は現場でしか見つからないものであることも事実です。

これからは、多くの「日本的な組織」にとって、「現場こそ”先端”」という意識のもとで顧客や住民目線を第一にして変革に臨むことが求められます。実は「内向きなタコツボ社会」を変えるきっかけは、現場を「先端」とみることから始めるところにあるのです。

下から学ぶ”リバース・メンタリング”

現場を「先端」とみることで、”外向きかつ下から目線”で組織を変革してゆくことの重要性を述べました。ここでは、最近多くの組織において”現場発”で取り入れられている「下から目線で学ぶ」手法であるリバース・メンタリングについて、組織変革における有効性を見てゆきます。

リバース・メンタリングは、若手などが上位者や年長者にアドバイスを行う手法として注目されていますが、現場起点で組織を変革する際の推進力として期待できます。階層的組織や縦割りが強い「日本的な組織」の風土を変える上で、若い世代の力を活用して、世代間の意識ギャップを埋めることは、変革のきっかけになります。

特にこれからは、デジタル化やSDGs等の環境変化に企業が対応し生き残ってゆくためにリーダー層の意識改革をするうえで、益々その重要性が高まってゆきます。

一方で、多くの日本企業では、リバース・メンタリングの意義は感じていても、いざ導入となると踏み切れない現実があります。実際に、大企業に勤める1万人を対象に行ったある調査(2017年)では、リバース・メンタリング制度があると答えた人は全体の16%、つまり8割以上の人にはなじみがない状況を示すデータがあります。

上下の階層や縦割りが強く保守的な風土が強い多くの日本企業において、今後これをどう広げ、変革に繋げてゆけるのかは大きな課題です。

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