日米の株価がもう一段上昇しそうな「2つの理由」 ただし2023年は景気が反落する懸念がある

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5月末の「ミヤシタパーク」の「渋谷横丁」。日本でも「ペントアップデマンド」で消費が拡大しそうだ(写真:ブルームバーグ)

日米など主要国の株価は、底打ちした感がある。以下はすべて終値ベースで述べるが、日経平均株価は3月9日につけた2万4718円の一番底に続き、5月12日に2万5749円で二番底を形成した。直近では2万7000円台後半を回復している。

一方、NY(ニューヨーク)ダウ工業株30種平均は、3月8日の3万2633ドルで一番底をつけたのち、5月19日にその水準を割り込んで3万1253ドルで一番底を更新してしまった。しかしそこから株価は持ち直し、3万3000ドル前後での推移となっている。

アメリカ株は割安とはいえないが、TOPIXはかなり割安

日米の株価指数を比較すると、3月以降は日本株が優位となっている。その背景要因としては、まず日本株の割安さが挙げられるだろう。

アメリカのファクトセット社が集計している「アナリストの1株当たり利益予想値」(先行き12カ月間の予想)を用いて、日米の予想PER(株価収益率)を株価指数で見てみよう(用いる数値は週間の平均値)。

アメリカのS&P500では、5月安値時には16.9倍まで低下しており、先週は17.6倍にやや上昇している。2014年以降、通常ではPERは15~17倍で推移し、そこから上下にはみ出した場合は買われすぎあるいは売られすぎを示してきた。このことからすれば、現状は目くじらを立てるほど割高とはいえないが、割安でもない、というところだ。

これに対して日本のTOPIX(東証株価指数)では、先週でも12.6倍だ。この数値をアメリカの水準と単純に比べるのは妥当ではない。日本では2014年以降、予想PERは13~16倍で動いてきた。その範囲を上下にはみ出す場合の解釈は、アメリカと同様でよかろう。ということは、日本株は今でも割安にすぎる、といえる。

足元の日本株優位の別の要因としては、3月までの世界的な株価調整局面で先んじて日本株が売却された、という面もあるのではないだろうか。今はなき東証1部ベースで海外投資家の売買額を見ると、底値近辺に相当する3月11日の週には9855億円もの大幅な売り越しとなっていた。9000億円を超えるほどの売り越し金額は、コロナショックの2020年3月27日の週の9525億円以来だった。

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