南海「車庫内脱線」特急正常化に時間がかかる事情 特急車両の予備が少なく一般車両でやりくり

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5月27日に脱線した南海電鉄の車両と同タイプの特急車両(写真:Iの肖像/PIXTA)

2022年5月27日、南海電鉄の小原田車庫で、入換を行っていた特急車両が脱線した。これによって特急車両による列車の運行ができなくなり、一般の車両を使って特急列車が運転された。

6月からは特急車両を使った特急列車の運転を再開しているが、一部の特急列車で一般の車両を使って運行を行う事態が続いている。

車庫から出られない

脱線した車両は1編成4両だけなのだが、この脱線によって南海高野線の特急「こうや」や「りんかん」のすべての列車で特急車両が使えなくなってしまった。脱線した特急車両がほかの特急車両の出入口をふさぐ形になってしまい、車庫から出られなくなってしまったのだ。このため、脱線した日の5月27日から5月31日の間、一般の車両を使って自由席の特急を運行する事態となっている。

ちなみに南海で「自由席の特急を運行する」とは、特急の料金を徴収しないことを指している。JRでは新幹線の自由席のように、座席の指定がなくても料金を支払う必要があるが、南海をはじめとする私鉄の場合では、車両の設備や座席の指定をする意味で料金を申し受けるという考え方を取っている。同じ南海でも和歌山方面を走る特急「サザン」では、同じ列車内に座席指定の車両と自由席の車両があり、自由席の車両は一般の車両を使用しているので、料金を支払う必要はない。

もっとも、私鉄でも車内設備が優れた特急列車が料金を徴収しない列車もあるが、このあたりは民営鉄道・民間企業ならではの個性となるだろう。

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