「最近の若者は…」が若者の心に響かない深い理由 主語を変えるだけで伝わり方は大きく変わる

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このような断定は、「過剰な一般化(Overgeneralization)」という論理的な誤謬ともいわれています。このような断定は最悪の場合、差別的な表現にもつながるため注意が必要です。

このようなシーンでは、「デカい主語を小さくする」のがポイントです。「みんな」ではなく、例えば「Aさん」と言うとどうでしょうか。

仮にAさんがディズニーランドが好きなら、「私のことを見て、言ってくれたんだろうな」とスッと言葉を受け止められるはずです。反対にそんなに好きでなくても、「実は〇〇のほうが好きなんだ」と新しい側面を知るきっかけにつながるかもしれません。

つまり、「大勢のなかの1人としてでなく、相手そのものを見つめる」観点が必要ということです。

主語を「みんな」にすることの問題点

業種や業界によって、その職場に合わせた服装が必要なのは誰もが知っていることでしょう。ですが、例えば「その服装は浮いていると、みんなが思っているよ」と言ったとします。すると相手は、「会社の人全員が私のことをよく思っていないのかな……」と、あらぬ心配をさせてしまいかねないでしょう。

「みんなが思っている」と言うことは、同調圧力で他人を縛りつけてしまうような、実はかなり強烈な言い方だと意識する必要があるわけです。

もっとも、そう口にする当人は、社員1人ひとりからアンケート調査を取り、その統計をもとに「みんなが浮いていると思っている」と言っているわけではないはずです。本人の主観だったり、目立つファッションに対する嫉妬のようなものが裏に潜んでいる、なんてことも考えられます。

特に服装への言及は、相手の価値観に踏み込むようなデリケートな話題なので、一気に人間関係を悪くしかねないので注意が必要です。

このようなシーンでも、「私はそう思っている」のように、小さい主語に変換したスタンスを取ることが大切です。みんなから否定されるのと、目の前の相手だけから注意されるのでは、大きく印象は異なるはずです。

最近では「Z世代」というバズワードも目にする機会が増えました。

Z世代の定義は、「1990年代中盤〜2010年代前半」に生まれた世代を差す言葉で、カナダ人作家ダグラス・クープランドの著書『ジェネレーションX』からだといわれています。

詳細の定義は長いですが、「10代からSNSやスマホに慣れ親しみ、情報感度が高く、性別・人種・障がいなどを理由に人がアンフェアな扱いを受けることを善としないダイバーシティの考え方を支持し、テレビCMよりも自分がフォローしているインスタグラムのインフルエンサーに影響を受け、ブランドものではなく環境保護を大切にするエシカルな商品を好む……」のように語られます。

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