イマドキの若者が「住まい」に求める譲れない条件 意外!?「同棲」を希望するのは男性の方が多い

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Z世代がデジタルとリアルを上手に使い分けていることがわかったが、実は40~50代のX世代もデジタルを上手に活用しているという調査結果がある。

スタイルポートが2022年4月に公表した「『X世代マンション購入者の行動変容』に関する調査」だ。「特定のマンションを具体的に購入検討した際に、どのような媒体を参考にしたか」を聞くと、東京在住の100名のX世代が参考にしたのは「不動産ポータルサイト(SUUMO)など」(52.0%)、「YouTube」(51.0%)、「Twitter」(47.0%)がTOP3だった。

同社が同年2月に公表したミレニアル世代(=Y世代)への調査で、同じ質問をした際の回答結果と比較すると、東京在住の101名のY世代では「Twitter」(70.3%)、「YouTube」(56.4%)、「TikTok」(50.5%)とSNSが上位を占め、ポータルサイトは31.7%の7位だった。

利用する媒体に違いはあれども、X世代もデジタル情報を重視していることがわかる。その理由として、豊富な画像と口コミへの期待が高いこともうかがえる。現役世代までは、今や住まい選びについても、デジタル情報の活用なくしてはできないということだろう。

Z世代が住宅購入をする年齢になると…

さて、いろいろな調査結果を見ていくと、Z世代は住まい選びの際にWi-Fi環境やカメラ越しに住まいがどう映るかを気にしていることなどがわかったが、住まい選びで重視するポイントは従来と大きく変わってはいないようだ。

SHIBUYA109エンタテイメントの調査結果で、「部屋を決める際に重視した点」の回答を見ると「家賃」(70.0%)、「間取り」(44.0%)、「部屋の広さ」(36.5%)、「水回り設備」(35.5%)、「交通の利便性」(35.5%)が上位に上がるなど、過去の多くの調査結果と類似した結果となっている。

そうはいっても、これからZ世代がマイホームを買う年齢になると、「ブランド志向が弱い」ので、良質な住宅なら大手デベロッパーなどにこだわらなかったり、「古い文化や持続可能性に関心が高い」ので、中古住宅の評価が高まったりなどで、住まい探しの間口が広がるような気がする。

また、「シンプルな暮らし」を好み、「サブスク」を利用し、フリマで買ったり売ったりして家具や衣料品を「使い回していく」ので、収納スペースなど間取りの考え方は変わっていくかもしれない。

そもそも、所有価値の重きが低く、利用価値を重視するので、マイホームを買うこと事態が減少していくのだろうか。働き方の変化が予想されることもあり、不動産業界にとっては、どんな住まいを提供していくのかを考えるのが大変な時代になりそうだ。

山本 久美子 住宅ジャーナリスト

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やまもと くみこ / Kumiko Yamamoto

早稲田大学卒業。リクルートにて、「週刊住宅情報」「都心に住む」などの副編集長を歴任。現在は、住宅メディアへの執筆やセミナーなどの講演にて活躍中。「SUUMOジャーナル」「All About(最新住宅キーワードガイド)」などのサイトで連載記事を執筆。宅地建物取引士、マンション管理士、ファイナンシャルプランナーの資格を有す。

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