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大幅値上げに契約お断り、「電力難民」急増の危機 関西の企業が公正取引委員会に独禁法違反で申告

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値上げを受け入れなければ、契約打ち切り。電力業界で起こる前代未聞の異常事態に迫る。

東電グループの新電力会社の顧客が公取委に宛てた申告書(写真:編集部撮影)

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ウクライナ戦争後、「資源大国」であるロシアは世界のエネルギー秩序を崩壊させた。エネルギー資源の9割を輸入に依存する「資源小国」の日本は無傷ではいられない。
特集「エネルギー戦争」の第1回は、電気料金の大幅値上げや契約打ち切りを迫られる電力難民急増の実態に迫る。
第2回:プーチンが火をつけた「エネルギー戦争」の超深刻
第3回:ロシア制裁で大揺れの商社「資源権益」の明暗
第4回:経団連会長「年2兆円」の脱炭素国債を求める訳
第5回:原発への「武力攻撃」にはどんな安全対策でも無力
第6回:資源をロシアに頼りすぎた「ドイツの失敗」に学べ
第7回:ロシア禁輸で「第3次石油危機」が起こらない理由

 

電気料金の値上げを受け入れるか、解約の申し込みをしていただきたい。さもなくば、当社側で契約を打ち切らせてもらいます――。

東京電力グループの新電力会社テプコカスタマーサービス(東京・港区、以下TCS)による一方的な電気料金の大幅値上げの提示が独占禁止法違反(優越的地位の濫用)に当たるとして、関西地区の顧客企業が公正取引委員会に排除措置命令を出すように求めていることがわかった。

公取委に申告書が送付されたのは4月27日。関係者によれば、申告に加わった企業は5月中旬現在までに400社を超えるという。

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