「契約お断り」大手電力で相次ぐ受付停止の異常 新電力が相次ぎ撤退、自由化の仕組みが崩壊

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燃料価格が高騰し、電力会社との契約を断られる企業が増えている。国が進めてきた電力自由化の仕組みが崩壊しつつある。

中部電力の小売子会社は、新電力の顧客の契約切り替え申し込みを一時停止している。写真は中部電力の本店外観、2018年3月撮影(撮影:梅谷秀司)

燃料価格が高騰するさなか、電力会社から契約を断られるケースが急増している。

燃料高で新電力会社が事業から相次いで撤退。大手電力会社の多くも通常の料金メニューの申し込みに応じられず、「最終保障供給契約」と呼ばれる特別な契約の締結を余儀なくされる企業が急増している。

経済産業省によると、大手10電力会社の同契約の件数は3月時点で4782件に達した。2月には875件だったため、1カ月の間に5倍以上に急増した格好だ。

セーフティネットの契約が急増

同契約は、大手電力会社の小売部門や新電力会社が提供する通常の料金メニューと異なり、大手電力会社系列の一般送配電子会社が、行き場のない顧客へのセーフティネットとして設けているものだ。

例えば、契約していた新電力会社が経営破綻し、引き継ぎ先の電力会社が見つからない場合に一時的に同契約を結ぶケースがある。企業が電気料金を滞納して、電力会社から契約を解除された場合に申し込む場合もある。

ただ、きわめて例外的な契約であり、料金も通常の料金メニューの約1.2倍と割高な水準に設定されている。通常であれば自ら積極的に同契約を結ぶ企業はないはずだが、最近になってこの契約の件数が急増するという異例の事態が生じている。

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