急増する電力「入札不成立」、官公庁が悲鳴の声 電力契約に四苦八苦するのは企業だけではない

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電力行政を担う経済産業省や地方自治体の間で、入札が不成立となり、高値での契約を余儀なくされるケースが相次いでいる。

入札不調に見舞われた経済産業省。写真は経産省本庁舎(記者撮影)

電力価格の高騰が続く中、中央省庁や地方自治体による電力調達の入札がうまくいかないケースが急増している。

入札情報速報サービスNJSSを運営する「うるる」のデータベースや地方自治体の入札情報検索システムを用いて東洋経済が調べたところ、入札が不調になったことで高値での随意契約の締結を余儀なくされたり、セーフティネットとされる最終保障供給契約(どの小売電気事業者からも電気の供給を受けることができない企業に対し、送配電会社が電力を供給する制度)を結ばざるをえなくなるケースが相次いでいることが判明した。

中央省庁では、経済産業省の本省庁舎や特許庁など4庁舎で使用される電力の入札がうまく行かず、4月からの契約がENEOSとの随意契約に切り替わった。

エネルギー政策の元締めも右往左往

経産省の担当者によれば、「2月28日に実施した4庁舎まとめての入札では2社の応札があったが、いずれも価格が折り合わずに不調となった。やむをえず10社以上に問い合わせ、ENEOSと期間1年の随意契約の締結に何とかこぎ着けた」という。

ただし、契約価格は従来の約1.5倍にはね上がった。担当者は「ここまで値上がりするとは思わなかった。ほかの支出を見直すなどしてやりくりするしかない」と話す。

入札不調が続出しているのは、電力源となる原油や天然ガスの価格が2021年から上昇しているからだ。そこに2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻が加わり、コスト高に拍車がかかった。この結果、新電力会社が主たる調達先としていた卸電力取引所の電力価格が著しく高騰。事業者は、電力を売れば売るほど赤字になるという悪循環に陥っているのだ。

入札不調は地方自治体でも相次いでいる。

卸電力市場の価格高騰が激しくなった2021年12月から2022年3月の期間に絞って調べたところ、横浜市で実施された66件の入札のうち、14件が不調となっていた。その前の年度では、同じ時期に実施された57件全件で入札が成立していた。入札不調の結果、多くの場合で随意契約の締結を余儀なくされているとみられる。

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