冷静に考えましょう。日本の中小企業のマネジャークラスは多いですが、海外で現地の方を含めてマネジメントをして「実績」を出した方は一握りであり、どちらの希少価値が高いかといえば、断然、後者です。
先ほどコンサル会社における採用の可能性について話をしましたが、後者であれば、30半ばでも実際に採用されている方はいらっしゃいます。
なぜならば、日本にいる経営層と現場のコミュニケーションがうまくいかないという今の悩みは、多くの会社が抱えている課題であり、そういった課題も含めて、マネジャーとしていかに解決をしてきたかという経験と知見が重宝されるものなのです。
本社だけが悪い、ということはまれ
ちなみにそういったケースでは、経営層だけが悪い、ということはまれで、経営層・現場サイドの双方に問題が多かったりします。R.K.さんのケースの詳細はわかりかねますが、連絡フローや実績報告を含めた、経営の意思決定にかかわる問題解決までをR.K.さんができるのであれば、そんなやりがいのある仕事は、あまりないとも思います。
反対に、そういう状況なので辞めましたとなると、課題の抽出と解決や、時には経営陣を動かすことも求められるコンサル的には、マイナス点であるともとられかねません(当然、辞めるまでの過程でどの程度の努力をし、変わらない経営層にどういったアプローチをしたかなどにより話は変わりますが)。
IRでの活動に注力しすぎている、という質問にお書きになっていることは、成長企業では決して珍しくありません。むしろIRでストレッチ(背伸び)した目標を掲げたからには、迅速に、そして確実にやるということをモチベーションや指針にしている企業も、多くあります。その中で、現在いる社員にできないのであれば外から採用する、という会社が多いのです。そうでないと会社の成長スピードに社員の成長スピードでキャップがかかってしまう、という事情もあるからです。
本社サイドの意識を変えられるか
本連載においても、キャリアとは、すなわち自分自身のユニークネスをいかに構築するかである、と述べておりますが、現在の仕事を全うし、本社サイドの意識改革までもっていければ、かなりの希少価値となりうるでしょう。
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