年齢性別問わず人気急上昇、原付二種が売れる訳 活況のバイク業界を牽引、小排気量の魅力とは
2輪車業界が好調である背景には、以前から市場を支える40代以上のベテランライダーなどに加え、10~20代の新規参入も増えたことが指摘されている。例えば、運転免許教習所では、2輪免許取得を希望する若い世代が急増したことで、予約が取れない状況になっているという。また、街中でも最近は若い世代のライダーをよく見かけるようになった。そして、そうした若い世代が手軽に乗ることができるほか、サラリーマンなどの中高年世代が通勤など普段の足としても使いやすいことで、人気が高まっているのが原付二種のバイクなのだ。
しかも価格が比較的リーズナブル。最近は、250ccのバイクでも90万円台のモデルもあるし、逆に50ccのスクーターでも20万円前後とかなり価格が高騰している。一方、原付二種は、ほとんどのモデルが30万円台から40万円台だ。また、原付一種のように2段階右折などの制約も少ないことなどが、大きな支持を受けている要因だといえる。
販売モデルから最近の傾向を見る
原付二種が注目されはじめたのは、おそらく2010年に発売されたホンダの「PCX」からだろう。ホンダがタイで生産する排気量125ccのスクーターで、発売当時53km/L(60km/h定地走行テスト値)という優れた燃費性能で話題となり、大ヒットしたモデルだ。主に通勤・通学など、普段の足として購入するユーザーがメインだった。
PCXの成功により、他メーカーでも続々と125ccのスクーターを発売し、原付二種は一気に注目を集める。一方で、スクーター以外のモデルについても、例えば、スズキがフルカウルのロードスポーツ「GSX-R125 ABS」やネイキッドモデルの「GSX-S150 ABS」などをラインナップ。さらに最近は、ホンダのビジネスバイク「スーパーカブ」シリーズが大ヒットしている。
例えば、東京モーターサイクルショーで披露された新型のスーパーカブ110などは、ホンダが1950年代に発売し、世界的に大ヒットしたモデルの後継機種だ。2009年に発売された同モデルは、初代を彷彿とさせる「昭和レトロ」な雰囲気が人気を呼び、若者からベテランまで、幅広い層に大きな注目を集めている。今回発表された新型は、空冷OHC単気筒エンジンを最新の排出ガス規制に対応させ、燃費性能を向上。前後キャストホイールやチューブレスタイヤを新採用するなどのアップデートを行っている(税込み価格30万2500円)。
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