「FRBの利上げ0.5%」でぬか喜びをしてはいけない 前回の「量的引き締め」から学ぶところはあるか

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ここから先はお馴染み競馬コーナーだ。

8日は1年でいちばん難しいG1レースとも言われる、NHKマイルカップ(東京競馬場第11レース、距離1600メートル)が行われる。

この3歳マイル王決定戦は、直近の5年間で1番人気がゼロ勝である。直近10年間で馬連万馬券が4回もあり、3連複が万馬券でなかったのは2回だけだ。

2013年には10番人気のマイネルホウオウが優勝して、3連単で123万円馬券が出ている。いやもう、当てようと考えてはいけない。普段とは違う心構えが必要になるのが、この「NHK参る」なのである。

「NHKマイル=敗者復活戦」と見て、本命を絞る

なぜこれだけ意外な結果が続くのか。力のある馬は皐月賞、桜花賞からクラシック戦線に臨むもの。NHKマイルはむしろ敗者復活戦で、前走で負けた馬が進路を変更して金星を得ることが多いのだ。

昨年の優勝馬、シュネルマイスターは弥生賞ディープインパクト記念を2着に終わって皐月賞をパスし、このレースに焦点を合わせたことが吉と出た。2着のソングラインも、桜花賞15着からの捲土重来組である。一昨年は無印のラウダシオンが優勝し、桜花賞2着のレシステンシアがその次に来ている。

となれば、前走1着の馬は全部切ってしまおう。これだけで予想はずいぶん楽になる。その中で本命は、前走ニュージーランドトロフィー2着のマテンロウオリオンとする。このレースでやけに強いダイワメジャー産駒というのも心強い。

対抗には弥生賞5着のインダストリアを採る。単穴には桜花賞8着のアルーリングウェイ、そして以下、皐月賞10着のダンテスビュー、桜花賞14着のフォラブリューテを狙う。前走G1組は大敗していても、前回と同じ斥量で走れる点が有利に働くのである。

とはいうものの、小心者の筆者としては人気どころのダノンスコーピオンとセリフォスも、いちおう押さえておくことにしたい。頭数は増えてしまうけれども、このレースの場合は当たればかならず大きいはずなので、そこは割り切って手を広げてみたい。「フォースが共にあらんことを!」

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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