ロシアが戦争を強行してまで領土にこだわる事情 陸続きの周辺国に対してつねに疑心暗鬼の状態
だとすれば、杏が「じゃあ、そういうなにもないところから、国と国を勝手に出入りできちゃうじゃない」と疑問を投げかけるのも当然だ。しかし現実的に、それは容易なことではない。極東、ロシアでも最も東にあるあたりは冬は零下40〜50度にもなる寒い地域であるため、容易に国境を通ることができないからだ。では、ぴったり陸と陸でくっついている国同士は、どういう関係になるのだろうか? カイゾクはこう答えている。
ここで大樹が「でも昔と今で国境の形が違うということは、領土紛争があったのでしょうか?」と疑問を投げかける。カイゾクの答えはこうだ。
この解説を受けて中学生の杏は「お隣さん同士、仲良くするしかないってことね」と反応するが、たしかにそれは純粋な反応だろう。
なぜ領土を求め続けるのか
ところでロシアも中国も大きな国なのに、なぜ領土にこだわるのだろうか? 国同士の境目は管理ができないほど寒く、人もいないのだから、こだわらなくてもいいのではないか? しかし、「実際にはそういう考えにはならない」とカイゾクは答える。国が大きければその分、さらに大きくしたいと思うものだというのがその根拠だ。
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