「公平」だが「平等」ではない社会で生きる術とは すぐに結果を出したい新入社員に必要な心構え

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(写真:Fast&Slow/PIXTA)
結果にシビアな社会で生きていく心構えとは? リクルートのトップ営業マンだった伊庭正康さんの新刊『すぐに結果を出す新入社員は、「これ」だけやっている 20代のうちに身につけておきたい「しごと」のコツ』より一部抜粋・再構成してお届けする。

平等な社会こそが正義である、と教わってきませんでしたか。

でも、それは、権利のことであって、与えられるチャンスのことではありません。学生時代は、あなたも「平等」だったはず。誰もが、授業を受けられますし、好きなサークルにも入れたことでしょう。先生も成績の良し悪しで、区別をするようなことはしなかったはずです。

基準に基づいて区別される

でも、社会は違います。「平等」ではなく「公平」、それが社会のルール。公平とは”ある公平な基準”に基づき、選別されることを言います。

会社の研修だってそうです。誰もが受けられるわけではありません。ボランティアではないので、投資効果を考え、人事部は受講できる人を選別しています。

学生時代は、入りたいサークルにも入れたことでしょう。でも、会社は、個人の希望を簡単には、かなえてくれません。結果にシビアな世界だから、そりゃそうです。

しかし、かなえやすい人はいます。会社から期待される人です。

先生は成績の良し悪しで、区別をするようなことはしませんでしたよね。でも、会社は、必ず、待遇、昇給、希望のかなえやすさ……様々な区別をします。

さらに言うと、年齢を経るほどに、あなたが思っている以上に、シビアに区別は加速します。中には、研修をまったく受けさせてもらえない30代もいます。「公平」であることは、社会の常識なので、嘆いても仕方ありません。まず、ここを理解しておきましょう。

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