投資歴6年で資産を50倍にした個人の知恵 円安と低金利下でプロに勝つためのコツ

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今後の株式市場については、「日本株はやっと普通のレベルに戻っただけ。まだバブルなんかじゃない。オリンピック前後までに日経平均株価は最高値を超えて4万円を突破することも十分ありうる」と、超強気だ。

週刊東洋経済2015年1月24日号(1月19日発売)の特集は『円安、低金利に負けない 今年こそ株・投信』です。将来を見据えて資産を増やすためにはどうすべきか。全42ページで追いました。購入はこちらから。

「日銀が金融緩和を続ける限り、株は上がるしかない」と語ったのは40代男性の個人投資家。投資歴8年のこの男性は、500万円の元手を3億円に増やし1年前に脱サラした。最近は不動産株を買ったといい、「2015年の日経平均は2万円を超えてくるだろう」と、こちらも株式市場の先行きには強気な見方だった。

日本の個人投資家は「逆張り」と呼ばれる、下落局面で活発に買い、上昇局面で売る投資行動をとるケースが多い。安く買って高く売るのが投資の基本なので、思惑どおりに購入した銘柄が上昇すれば、大きな利益を上げることができる。

東証が毎週発表する投資部門別売買状況を見ると、昨年10月末の日銀の追加緩和で株式市場が急伸した局面で、活発な買いを入れた海外投資家に売り向かったのは、利益確定のチャンスと見た個人投資家だった。そして、年末から海外投資家の売りで市場が調整局面に入ると個人投資家は一転、買い越しに転じた。

足元の相場変動を意に介さず

先の60代の個人投資家は「ギリシャ危機なんか過去にもあった。こうした要因で株式市場が下落することは今後もあるだろうが、長期的な世界経済への影響は大きくない」と、足元の相場変動は意に介さない様子だった。

金融市場は当面、不安定な動きが続きそうだが、世界的な緩和状態が維持されるかぎり、低金利、株高基調は続く可能性がある。原油安も長い目で見れば、原油のほぼ全量を輸入に頼る日本にとって恩恵の方が大きい。今年の世界経済の牽引役と期待される米国経済に変調が見られなければ、プロよりも「肝が据わっている」個人投資家が、大きな果実を手にすることになるのかもしれない。

山本 直樹 東洋経済 記者

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やまもと なおき / Naoki Yamamoto

『オール投資』、『会社四季報』などを経て、現在は『週刊東洋経済』編集部。

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