話題の完全栄養食「ベースフード」開発の紆余曲折 味はどうか、これさえ食べていればいいのか?

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栄養や健康について勉強しながら、栄養士の協力も得て、必要な栄養素を含む主食の開発に取り組み始めた。しかし開発に困難を極めたそうだ。なぜなら主食とは糖質を含むものなので、糖質を減らすとどうしても味が悪くなり、満足感も減る。また、糖質はつなぎの役割を果たしているため、形状を保つのも難しくなる。

ベースフード代表取締役の橋本舜氏。5年間、毎日1食ベースフードを食べているという。ユーザーの立場として、今後も商品をブラッシュアップしていきたいと語る(撮影:梅谷秀司)

実際、開発当初は「こういう商品を待っていた」と反響は高かったものの、販売は伸び悩んだそうだ。しかし橋本氏は信念のもと、商品のブラッシュアップを重ねた。すると徐々に販売数は増えていったという。年間の売上数を見ると、2019年は前年比約2.8倍、2020年は前年比約3.6倍、2021年は前年比約4.3倍となっている。

「何かきっかけがあって売れたわけではなく、よい商品を目指して取り組み続けたことが販売数の伸びとなって表れた」と橋本氏は説明する。

カラダによくて、しかもおいしい商品を目指して、これからも研究を重ねる。現在の商品は「栄養」では95点、「おいしさ」では70点程度と採点しており、どちらも100点をとれる商品にしたいという。

毎日3食のうち1食はベースフード

栄養面で95点と高く評価しているのも、橋本氏自身が5年間、毎日3食のうち1食はベースフードを食べており、効果を実感しているためだ。スタートアップの社長として緊張感のある日々を送っているが、体調もよく、高いパフォーマンスを発揮できていると感じている。40人強いる同社社員も同様の食生活を送っているそうだ。

では、3食すべてベースフードに置き換えても問題はないのか。「実践しているお客様もおり、健康診断では優良な結果を得ている」とのことだ。

ただ、ベースフードとしては3食すべての置き換えではなく、1日1食、生活の中に無理なく取り入れることを推奨している。実際には朝食を置き換えているユーザーが圧倒的に多く、そのためチョコやメープル味のパンの売れ行きがよい。ちょっと甘味があるものを朝食にとりたいという人が多いためだろう。

クッキーの味の種類も豊富。「どうせなら体によいものを」と、子どものおやつ用途に利用しているユーザーもいるようだ(撮影:梅谷秀司)

以上説明してきたベースフードの商品力に加え、注目したいのが販売方法だ。オンラインストアでは単品売りのほか、継続的に摂取してもらいやすいよう、サブスクリプションにも対応している。スタートセットには、パン16袋セット3156円、パン8袋クッキー10袋3188円、パン10袋パスタ4袋3436円(いずれも送料、税込)の3種類がある。

ポイントとなるのが、コンビニでの販売。パンなら200円前後と求めやすい価格だ。

「宣伝はインターネットによるデジタルマーケティングが中心。広告を見て興味を持った人が何気なくコンビニに行くと置いてあるので、試しに買ってみようと思ってもらいやすいですよね。そこで気に入ってもらえれば定期購入につなげることができます」(橋本氏)

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