「担任がイヤ!」と子どもが言うときの正しい対応 子どもの話をたっぷり聞き情報を集めよう

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大人の交渉術で臨む

いろいろな情報をもとに、夫婦や家族で話し合うことも必要です。自分だけで考えていると自分のバイアスを通して判断したり、1人で抱え込んでしまったりしがちだからです。何人かで話し合った結果、担任としっかり話し合ったり改善を求めたりする必要があるとなったら、大人の交渉術で臨むようにしましょう。

話し合いの場では、まず最初によい雰囲気を作り出すことが非常に重要です。そのためには、冒頭で先生に対して日ごろの感謝を伝えることは当然ですが、さらに「先生が一緒に遊んでくれてとても楽しいと言っています」とか「先生の授業が面白くてわかりやすいと言っています」など、先生にとってうれしい話題を持ち出すと効果的です。

そして、よい雰囲気ができたところで、「悩んでいることがあるのでご相談したい」という形で話を切り出すようにします。できるだけ「クレームをつける」という形にしないようにしたほうが話し合いはうまくいきます。

問題がわが子だけでなくクラス全体に関わる内容の場合は、ほかの保護者も募って複数名で交渉するとより効果的です。また、PTAの学級委員などの役員にお願いして、先生に伝えてもらう方法もあります。

担任と交渉してもらちがあかないときは、学校長と面談して交渉する必要があります。それでも改善しないときは教育委員会ということになります。

子どもが安らかで充実した時間を過ごせることが大事

改善を図っている間も子どもの生活は続きます。この間は、少しでも子どものストレスが軽減するようにしてあげる必要があります。例えば、趣味・運動・親子遊び・スキンシップ・お出かけなど、子どもの好きなことや楽しい時間を増やしてあげるといいでしょう。

登校しないと決める可能性もあると思います。その場合も、できるだけ安らかな気持ちで生活できるようにしてあげてください。そして、さらには子どもの毎日が充実したものになるようにしてあげることも大切です。最近はICTが充実してきましたので、工夫次第で、家でも勉強や趣味などで有意義な時間を過ごせるようになりました。また、自分が好きなことを深掘りするのもいいと思います。

親野 智可等 教育評論家

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おやの ちから / Chikara Oyano

長年の教師経験をもとにメールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。読者数は4万5000人を超え、教育系メルマガとして最大規模を誇る。『「自分でグングン伸びる子」が育つ親の習慣』など、ベストセラー多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても知られる。全国各地の小・中学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会でも大人気。ブログ「親力講座」もぞくぞく更新中。講演のお問い合わせとメルマガ登録は公式サイトから。Xで毎日発信中。

 

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