SNSが気になり、仕事進まない人の心理が当然な訳 脳の本能を知るだけで意外と簡単に抜け出せる
集中できないのは脳の本能の仕業
実は勉強や仕事をするうえでマイナスとしか思えない集中力の欠如は、人間の脳にとっては単なるデフォルト状態でしかありません。つまり気が逸れる現象は、誰もが先天的に持っている脳の本能であり、なんということはない「通常モード」なのです。この本能があるおかげで、脳が1つのことに集中しすぎなかったからこそ人類は生き延びてきたとも言えます。
現代における私たち日本人の日常生活で四六時中、いきなり生命を脅かされるような危険に晒され続けることは、おそらくないはずです。では時代を遡ると、どうでしょうか。
自然災害や危険な動物などに対処する知識や知恵、備えがなかった時代は、それらへの対応は自分や仲間の本能が頼りでした。もし何か1つのことだけに深く集中し考え続けていたら、そうした危険を察知できないリスクが高まります。もちろん危険を避けることは難しいでしょう。
いまも、山岳地帯で働く人は気圧や湿度を敏感に感じ取ることで危険な天候の変化を察知しますし、大型動物の飼育員などは表情などからもそのときの状態を察知しますが、人類は何世紀にも渡り、多くの危険に対して常時アンテナを張ったままでいる必要がありました。そのなごりが現代人の脳にも色濃く残っている、というわけです。
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