交通事故を防ぐ、「先進運転支援システム」最前線 踏み間違い事故防止に向けた後付け安全装置
高齢ドライバーによる運転操作ミスなどが要因の重大事故が社会問題となるなか、新型車への搭載が進む「衝突被害軽減ブレーキ」や「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」(アクセルの踏み間違い時に加速を抑える装置)といったADAS(先進運転支援システム)。とくに前方の車両や歩行者などとの衝突回避または被害軽減のため、自動でブレーキが作動する衝突被害軽減ブレーキは、法規により新型車への搭載が義務化されてきている。
トラックやバスなどの商用車では2014年から段階的に、乗用車についても国産新型車が2021年11月以降、輸入新型車では2024年7月以降の発売モデルについて義務化されることとなった。さらに今後は、国産の継続生産車で2025年12月以降、輸入の継続生産車は2026年7月以降、軽トラックは2027年9月以降に、いずれも搭載が義務付けられる。
一方で、一般公道を走る古い年式の車両には、ADAS未搭載モデルもまだまだ多い。そのため近年は、自動車メーカーをはじめ、アフターパーツメーカーからも、例えば、古い年式で、ADAS未搭載の車種にも対応する後付けのペダル踏み間違い時加速抑制装置などが発売され注目を浴びている。
ADAS未搭載車の安全性を高める最新機種
自動車アフターマーケット関連の展示会「第19回 国際オートアフターマーケットEXPO2022」(3月9~11日・東京ビッグサイト)にも、そうした後付けADASの最新モデルがいくつか出展されていたが、なかでも注目は、日本特殊陶業が展示した「アイアクセル」と、丸紅オートモーティブが披露した「モービルアイ8コネクト(Mobileye 8 Connect)」だ。
アイアクセルは一般乗用車向け、モービルアイ8コネクトは主に古い商用車両を使う運送会社など企業向けといった違いはあるが、いずれも幅広い車種に対応する点では同じだ。今後もし採用事例が増えれば、一般公道で、より安全性が高い車両を増やすことが可能となる。そこで今回は、これら2モデルについて、その特徴や優位性などを紹介しよう。
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