交通事故を防ぐ、「先進運転支援システム」最前線 踏み間違い事故防止に向けた後付け安全装置

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アイアクセルの概要(筆者撮影)
アイアクセルの概要(筆者撮影)

ちなみに装置が作動した場合の停止距離は、走行中の速度や路面状況などによって変わるが、参考値では30km/h走行中に装置が作動した場合で約30m。速度が10km/hのときは約7.5mで停止するという。さらに、この装置は機械式のため、雨などの天候や周辺環境に左右されづらく、安定した性能を発揮するそうだ。

日本特殊陶業の担当者は、この装置を「主に中山間地域で販売することを考えている」という。そうした地域では、少子高齢化とともに、住民の足となる公共交通機関なども少ない。高齢者が病院や買い物などに行くためには、クルマを使う以外に移動手段がないケースも多いのだ。同社が同製品の取り扱いを開始した背景には、そうした地域社会における課題解決への貢献もあるという。また取引先は、取り付け方法に関する講習会などを受講した整備工場などの認定事業者にすることで、装置のより安全な運用を目指すという。

アイアクセルを取り付けたアクセル/ブレーキペダル(筆者撮影)
アイアクセルを取り付けたアクセル/ブレーキペダル(筆者撮影)

なお、価格(税込み)は17万6000円。取り付け費用は別途必要だが、車種による価格差がないことも、ユーザーフレンドリーな製品であるといえるのではないだろうか。

丸紅オートモーティブの「モービルアイ8コネクト」

モービルアイ8コネクトの概要(筆者撮影)
モービルアイ8コネクトの概要(筆者撮影)

丸紅グループ傘下の丸紅オートモーティブがディストリビューターを務め、運送会社やタクシー業者などの企業向けに提供するのがモービルアイ8コネクト。これは、イスラエルのADASサプライヤーであるモービルアイ社が開発した後付けの衝突回避システムだ。同社の先進安全技術は、BMW、アウディ、フォルクスワーゲン、⽇産、フォード、ホンダ、GM(ゼネラル・モーターズ)など、世界各国の⼤⼿⾃動⾞メーカーに採⽤されており、多くの新型モデルへの搭載実績を誇る。

モービルアイ8コネクトの警報昨日(筆者撮影)
モービルアイ8コネクトの警報機能(筆者撮影)

ADASの世界的部品メーカーが持つ先進技術を用いた当システムだが、緊急時に自動でブレーキを作動させるなどの制御は行わない。あくまで衝突の危険がある場合に、ドライバーへ警報を発するための装置だ。より具体的には、「歩行者・自転車衝突警報」「前⽅⾞間距離警報」「前⽅⾞両衝突警報」「⾞線逸脱警報」「速度制限インジケータ」といった5つの警報機能となる。

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