岡山の「高卒」男子、「商社マン」になる 居酒屋バイトから一念発起、今はインド勤務

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常盤:たしか金額は 2人合わせて4000円程度でした。日本人からすると大した金額ではありませんが、彼の月収は約2万円です。僕の給与の額を知っているにもかかわらず、「俺がいつか日本に行ったときはごちそうしてくれよ」とおごってくれたんです。これは些細なことかもしれません。しかし、実のところ、これがインドで働こうと決めた理由のひとつでもあります。

今後も、さまざまな分野、レベルで、日本とインドの交流が進んでいけばと思っています。

インタビューを終えて

常盤さんには、いわゆる「社会的ステータス」はなかったかもしれないが、自ら懸命に考え、努力をし、一つひとつステップを上がっていき、目標を達成してきた。現状に満足をせず、つねに向上心を持ちながら学び続けていく、そんな強い意志を感じる。

現地採用されて飛び込む現場は、なかなか骨の折れる、厳しい場所だろう。それもあってか、多くの人が、自分なんて海外で働けない、と決め付けているのが現在の日本だ。しかし、後ろ盾がなくても、自らの道を切り開くことができるということを、常盤さんは証明してくれた。ぜひとも、彼の後に続き、「綺麗」な学歴がなかろうと、意志を持って、海外へ出て行く若き日本人が増えてほしいと願っている。

石崎 弘典 インド進出コンサルタント

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いしざき ひろのり / Hironori Ishizaki

東京大学文学部フランス語フランス文学専修卒業、米国公認会計士試験合格。
在学中は休学して、パリ大学ソルボンヌに留学、音楽を中心にフランス文化を学ぶ。
現在は、インドの大手会計事務所に勤務し、日系ほか外資企業のインド市場進出支援を、税務・法務・財務の観点から行っている。インドビジネスに関する知識を活かし、メガバンクなど(みずほ、政策投資銀行)が発行するビジネスジャーナルへの寄稿、また政府系機関(JETRO)や外資系銀行(HSBC)などが主催するセミナーへもスピーカーとして登壇している。本業の傍ら、横浜シンフォニエッタ(オーケストラ)の海外事業アドバイザー等、芸術と社会をつなぐエージェントとしても活動している。
 

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