2000万円超も!輸入「プレミアムバイク」最前線 東京モーターサイクルショーで見た最新事情

✎ 1〜 ✎ 48 ✎ 49 ✎ 50 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そのKTM、近年はスウェーデンのハスクバーナ、スペインのガスガスとグループを結成している。どれもオフロードを得意とするブランドだが、ハスクバーナは近年、KTMの経験を生かしてロードスポーツやアドベンチャーツアラーをリリースしている。

今回のハスクバーナの主役は、このブランドの新たなフラッグシップであり、初のアドベンチャーツアラーでもある「ノーデン901」。「KTM890アドベンチャー/アドベンチャーR」と同じ890ccの並列2気筒エンジンを積む。価格は174.5万円だ。

ハスクバーナ「ノーデン901」(筆者撮影)

ちなみにこの価格は、エンジンを共有するKTMと同レベル。つまりKTMとハスクバーナは上下関係をなすわけではない。

切れ味鋭いスタイリングとオレンジのイメージカラーが鮮烈なKTM、北欧生まれらしいモダンで独創的な造形とシックなカラーコーディネートのハスクバーナというテイストで、差別化を図ろうとしているようだ。

2輪界のフェラーリ、ヴァイルス

では、4輪のフェラーリに匹敵するようなブランドはあるのだろうか。モーターサイクルショーに展示された車種の中では、ヴァイルスではないかと筆者は思っている。

ヴァイルスは1985年、イタリアで設立された。当初は一品製作のカスタムを目的としていたが、その後、高度な技術とデザインを備えたモーターサイクルの生産に転換。2003年に最初の車種を発売して以来、4種類のモデルが作られている。

モトコルセが出展したヴァイルスの「エイリアン988」は世界限定20台で、価格2288万円だ。

ヴァイルス「エイリアン」(筆者撮影)

ドゥカティのL型2気筒エンジンを独自のオメガプレートで左右から挟み、そこから前後のスイングアームが延びる構造で、フロントはハブセンター式。ハンドル操作は油圧ケーブルでハブに伝える。専用デザインのホイールはカーボン製だ。

その造形は、デザイナーの気持ちがストレートに伝わってくるもので、アートと呼んだほうがふさわしい。もちろん多くの人にとって縁遠い存在ではあるが、こういう自由闊達な作品を市販できることも、モーターサイクルの魅力の1つではないかと思った。

この記事の画像を見る(9枚)
森口 将之 モビリティジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

もりぐち まさゆき / Masayuki Moriguchi

1962年生まれ。モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『富山から拡がる交通革命』(交通新聞社新書)。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事