新型「プジョー308」大胆なのに伝統的である理由 大胆な中に宿るエスプリ=フランスの精神とは

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3代目プジョー「308」。価格は305万3000円(アリュール)から503万6000円(SW GT HYBRID)まで(写真:ステランティス ジャパン)
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4月13日に日本導入を発表し、注文受け付けを開始したプジョーの新型「308」は、トヨタ「カローラ」やフォルクスワーゲン「ゴルフ」などをライバルとする、Cセグメントの車種だ。ハッチバックとステーションワゴンのSWがあり、発表会ではまずハッチバックが公開された。

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308という名前の車種は、プジョーにとってこれで3代目になる。第2世代となる先代で、プラットフォームが新世代のEMP2(エフィシェント・モジュラー・プラットフォーム2)に切り替わり、日本ではガソリンに加えディーゼルエンジンが投入された。

新型はプラットフォームこそEMP2を継承するものの、パワーユニットは1.2リッター直列3気筒ガソリンターボと1.5リッター直列4気筒ディーゼルターボに加え、1.6リッターガソリンターボにモーターを組み合わせたPHEV(プラグインハイブリッド)も加わる。

革新のシトロエン、保守本流のプジョー

ハッチバックのボディサイズは、全長4420mm×全幅1850mm×全高1475mmと、先代と比べて3方向ともに拡大された。2680mmのホイールベースも長くなっている。

プロポーションは先代に似ており、正統派の2ボックスと呼べる。同じステランティスグループに属するシトロエンのCセグメント車種、「C4」がリアウインドウを大きく寝かせたファストバックスタイルなのとは、対照的だ。

まったく異なるプロポーションとキャラクターを持つシトロエン「C4」(写真:ステランティス ジャパン)

先代308が安定した販売成績を挙げていたことを受け、ステランティス内でも革新派をアピールするシトロエンに対し、保守本流のプジョーというブランドの色分けを鮮明にしたというイメージが伝わってくる。

デザインも新しいフェーズに入った。まず紹介すべきは、昨年発表された新しいロゴマークを最初に装着したプジョーであることだ。

従来のロゴマークは、ライオンの全身を図案化し、クロームメッキで仕上げられていた。それに比べると、黒地の盾の中に細いシルバーのラインでライオンの顔を描いた新しいロゴマークは、落ち着きが増したように感じる。また、フロントマスクの造形も新しい。

新しくなったエンブレムとフロントマスクの意匠(写真:ステランティス ジャパン)

SUVの「3008」と同じように、グリルの左右が延びてヘッドランプとの一体感が強まり、モダンな雰囲気になったし、ライオンの牙を思わせるウインカー兼デイタイムランニングランプが、引き立つようになった。

この意匠変更には、ADAS(先進運転支援機構)の進化も関係している。ADAS用センサーを収めるには、グリル中央に黒いパネルを据え、中に収めるのがいい。こうしたトレンドを踏まえての、ロゴマーク一新とも考えられる。

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