
私も、自分の肉体が好きです。でも、実はほかの体が欲しいとも思っている。バーチャルリアリティの特徴のひとつは、あなたがタージマハルでランチを取ったり、美しい日本の海岸を散歩したり、という風に、別人として楽しむことができることです。ついに私たちは、異なる状況で異なる体を持てるようになるのです。ナノテクノロジーが進歩すれば、2040年にはバーチャルな世界だけでなく実際に異なる体を作りだすこともできるようになります。そうなれば、今ある物理的肉体にしがみつく必要もなくなるのです。
人類は、あくなき幸せを求める生き物
今日、先進国では多くの人が仕事から何らかの満足を得ています。そのことが、自分のアイデンティティの一部になっています。彼らは満足し、創造的で、自己表現ができています。ところが、今から30年後の2045年には、誰もがそれをバーチャルな世界でできるようになっています。それこそが、将来の仕事の本質になっているでしょう。自己を表現し、創造的で、今日では想像すらできないバーチャルリアリティ体験。それが現実のものになるのです。
こうした世界の実現によって、私たちはより幸福になると思います。しかし、人類は常に次のフロンティアを求めて前に進もうとします。思うように前に進むことができないとき、人類は不満を抱きます。それは悪いことではありません。だからこそ人は創造的であろうとし、さらに次のフロンティアを生みだすのです。
人工知能の技術が加速しているのは、疑問の余地がありません。検索エンジンを通して情報を見つけ、迅速に問題解決ができるのも人工知能のおかげです。人工知能はより賢くなり、より簡単に知識にアクセスでき、私たちと相互活動が行われるようになるでしょう。病気や環境問題を克服するように、他のすべての問題解決の手助けになるように、人工知能を完全な形に近づけるよう努力していくべきです。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら