天候リスクへの関心が広がり、気象予報士の将来性は今後高まりそうだ。
[気象予報士…国家資格・業務独占資格]
2021年、NHKの連続テレビ小説「おかえりモネ」の題材にもなり、改めて脚光を浴びている資格が気象予報士だ。同年8月試験の申請者数は4117人で、8年ぶりに4000人を突破した。合格率は過去56回の平均で5.5%の難関資格にもかかわらず、人気が再燃しているようだ。
気象予報士は1994年に生まれた気象に関する唯一の国家資格だ。前年の気象業務法改正で天気予報の発表が民間にも開放された。資格取得者は気象庁が発表する観測データを基に気象予測を行い、その情報を提供できる。
人気の背景にあるのは昨今の異常気象。地域防災はもちろん、レジャーなど産業の事業リスクを下げる意味でも気象予報ニーズが高まっている。三井住友海上火災保険は21年、「25年度までに社内の気象予報士を現在の5人から50人に増やす」と発表。保険引き受けのリスク分析などに活かす狙いだ。お天気キャスターのイメージが強いが、活躍の幅は思いのほか広い。
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