民主党、「岡田vs.細野」の泥仕合が始まった 出遅れの岡田氏が細野氏を攻撃
野党第一党である民主党の代表選は、「ひょっとして、ひょっとする」かもしれない。
同代表選は1月7日に告示され、長妻昭元厚生労働相、細野豪志元幹事長、岡田克也代表代行が立候補した(届け出順)。
「本命」と思われているのは、代表経験もある岡田氏。3人の中でもっとも政治家としてのキャリアが長い。しかし岡田氏は、昨年末に網膜剥離で緊急手術を行い、10日間の療養を余儀なくされた。そのうち5日間は病床に伏せなければならず、体力の消耗は著しかったようだ。さらに他の候補に遅れをとった焦りもあったのだろう。眼帯を付けたその顔色は冴えなかった。
それに対し、「挑戦者」である長妻氏と細野氏は準備万端。いち早く11時に決起大会を開いた細野氏は、その顔に始終笑みを浮かべ、最初に手を挙げた「ファースト・ランナー」としての余裕を見せた。
政治家の「運」はどこに転がっているかわからない。こうした様子を見る限り、細野氏に運が向いているようにもみえる。
僅差で前原代表が誕生した過去も
例えば2005年9月の民主党代表選だ。菅直人氏と前原誠司氏の一騎打ちとなったが、菅氏には小沢一郎氏の側近だった平野達夫氏が推薦人に名前を連ね、横路グループや鳩山由紀夫氏らが支持を表明していたため、当初は菅氏の優勢と見られていた。
ところが投票箱を開けてみると、96対94票の僅差で前原氏がまさかの勝利。その瞬間、会場にどよめきが湧きあがったことを覚えている。選挙演説で前原氏が若くして命を絶った父親についてしみじみと語ったことが決め手になったのだ。
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