有料会員限定

がん検診は信頼できるのか 「異常なし」でも安心は禁物

✎ 1〜 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

早期発見には欠かせないが、リスクも少なくない。

「新型コロナウイルスの感染拡大によって、がんで死亡する人が増えるかもしれない」

医療関係者たちの間で交わされていた話が、現実味を帯びている。全国のがん検診が休止を余儀なくされ、ようやく再開しても、受診者は例年の半分程度。このまま検診の受診率が低迷していると、がんを早期発見して治療するタイミングを、逃してしまう可能性があるからだ。

ここで注意したいのは、国が推奨する「対策型がん検診」は、集団での死亡率を下げることが目的である点だ。コストや効率性も要求される。各個人のがんを発見する、という意味では、検査の精度は決して高いとはいえないのだ。

特集「がん治療の正解」の他の記事を読む

肺がんや胃がんの一般的な診断では、原寸大のフィルムにX線画像を撮影する。一方、対策型検診のX線画像は、10センチメートル×10センチメートルのサイズに縮小した状態で、ロールフィルムに撮影する。コストや効率性を優先した結果だ。このX線画像から、がんの疑いのある箇所を見つけ出す「読影」という作業を行う。

関連記事
トピックボードAD