坂之上:妊娠をした、っていうのを市はどうやって把握するのですか? 病院に行ってコンタクトをとるのですか?
松崎:それはできません。妊娠したら市町村に届けることになっているんですよ。行政がかかわるということなんです。そのときに、ケアマネージャーのことを説明します。
坂之上:いろいろな相談にのる。
松崎:マタニティブルーとかいろいろあるでしょ、みたいな話から、市ではこんな支援を用意していますよ、という話もする。産後ケアの宿泊サービスもやります。市民1割負担でやろう、と。
坂之上:え、母子で宿泊をするわけですか?
松崎:要は出産で心身ともに疲れ切っているお母さんに対し、子どもだけ預かったって自分のケアできないから、母子ともにケアをするために預かってあげますよ、というサービスです。
親子一緒にホテルでデイケア
市民であれば1割負担だから、1日6万円のところを6000円、2泊目からは3000円で、原則7日以内の利用が可能です。最長で1週間、休むことができる。5万4000円は市の負担です。いちばん大事な産褥期、ここをへたに過ごしてしまうと、ネグレクトだとか虐待につながるので、医療センターとタイアップしながら始めました。今後はさらに市内のホテルと組んでやろうと思っています。なにしろ浦安はホテルがひとつの目玉なんですよ。今8700室あり、数年後には1万室になる予定です。このホテルを利用しない手はない。
坂之上:えっ! ホテルに泊まれるんですか! 市長そんな……。
松崎:これ、もう始まっています。医療センターでは10月15日からで、ホテルはデイケアという形で始めます。民間のものを使うからおそらく利用者も安心です。
坂之上:至れり尽くせりですね、それ。
松崎:だって、今まで母体のケアについては、ないがしろにされてきましたからね。このくらいのことをやらないと少子化の問題解決にはならないからね。
坂之上:市長がつくられた「政策メモ」を拝見して目についたのが「浦安プリンセス・バンク・センター構想」です。
松崎:そうでしょう。目立つように赤く囲っていますからね。
坂之上:はい、目立ちますね。この「若年女性の卵子凍結システムの確立を目指す」ということですが、これはどういうものなんでしょうか。
松崎:実は、衆議院議員の野田聖子さんがスタートなんです。野田聖子さんと懇意にしていまして、選挙のときにも来てくれるんですけど。野田さんは50歳で産んだじゃないですか。彼女が浦安で講演したんです。出産適齢期っていうことを私は知らなかった、これから出産適齢期をPRするのが自分の政治家の使命だと思っている、と言っていました。
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