ダウが初めて1万8000ドル台、その理由は? 好調な米GDP統計を受け続伸
[ニューヨーク 23日 ロイター] - 23日の米国株式市場は、朝方発表された第3・四半期の米国内総生産(GD P)確報値が予想を上回ったことで上昇、ダウ工業株30種は初めて1万8000ドル台に乗せて終了、過去最高値を更新した。
S&P総合500種も終値ベースで最高値を更新。ただ、ナスダック総合はバイオ関連銘柄に売りが出たことで、マイナス圏で取引を終えた。
ダウ工業株30種<.DJI>は64.73ドル(0.36%)高の1万8024.17ドル。
ナスダック総合指数<.IXIC>は16.00ポイント(0.33%)安の4765.42。
S&P総合500種<.SPX>は3.63ポイント(0.17%)高の2082.17。
朝方発表された第3・四半期の米GDP確定値は市場予想の4.3%増を上回る年率換算で前期比5.0%増となり、11年ぶりの高水準となった。
フェニックス・ファイナンシャル・サービシズの首席市場アナリスト、ウェイン・カウフマン氏は「誰にとってもサプライズで、私ももちろん喜んでいる。GDPがこれだけ高い時に、どうして物価上昇率がこんなに低いまま推移できるだろうか。GDPが一時的な数値にすぎないのか、あるいは再び劇的に低下するか、それともインフレ率が上昇するか。いずれにせよ、米連邦準備理事会(FRB)には一段の圧力となる」と話した。
この日はバイオ関連株が下落し、バイオ医薬品のセルジーン<CELG.O>は6.5%安、バイオジェン・アイデック<BIIB.O>が4.7%安、リジェネロン・ファーマシューティカルズ<REGN.O>は4.6%安だった。
また、ギリアド・サイエンシズ<GILD.O>は3.7%続落。前日に米薬剤給付管理大手のエクスプレス・スクリプツ<ESRX.O>がギリアドのC型肝炎治療薬を保険対象から除外し、低価格の製品を対象に入れるとしたことが嫌気されて14%下落していた。
カウフマン氏は「エクスプレス・スクリプツが価格を支配し始めたという、弱気の主張に基づくお決まりの反応にすぎない。他の業種で特定の企業が競争力を高めている状況と何ら違いはない。すぐに人々は1つずつ銘柄を検討してどの株が売られすぎかを見極めるだろう」と話した。
GDP以外の経済指標では、11月の消費支出が市場予想を上回る伸びとなり、12月の米ミシガン大消費者信頼感指数確報値も約8年ぶりの高水準となった。一方、11月の耐久財新規受注は予想に反して減少し、11月の新築住宅販売も2カ月連続の減少だった。
BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は約54億1000万株で、12月の平均である77億8000万株を下回った。
騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ1990で下げ1090(比率は1.83対1)、ナスダックは上げ1399で下げ1353(1.03対1)だった。
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
終値 18024.17(+64.73)
前営業日終値 17959.44(+154.64)
ナスダック総合<.IXIC>
終値 4765.42(‐16.00)
前営業日終値 4781.42(+16.04)
S&P総合500種<.SPX>
終値 2082.17(+3.63)
前営業日終値 2078.54(+7.89)
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