息抜きについて考える際、注意する点はまさにここ。「息抜きにより勉強のペース・モチベーションが乱されないか」ということです。うまく息抜きをするためのポイントは以下の2つです。
①息抜きポリシーの確立
②「ちょい残し」で勉強する
これらについて、順を追って解説していきましょう。
勉強の「息抜き」=水泳の「息継ぎ」
勉強の「息抜き」は水泳の「息継ぎ」と同じです。水泳の「息継ぎ」、あれは何のためにされるものでしょうか。そう、長く泳ぎ続けるためです。25メートルなどの短い距離であれば息継ぎをせず泳ぎ切ることも可能でしょうし、そのほうが早くゴールに辿り着けます。ですが、100メートルになれば「息継ぎ」は必須。かつ、どこで息継ぎをするのかがポイントになってくるわけです。
勉強でも、来月に迫った試験を目指す短期決戦であれば、「息抜き」などしている余裕はありません。一気に駆け抜けるべきです。一方で1年先の試験であれば、逆に「息抜き」は必須。最初からフルスロットルだとあっという間に息切れします。試験までに残された期間によって、息抜きの仕方も変わってくるわけです。まずは自分の状況に応じて「そもそも息抜きが必要な状況なのか?」ということを考えてみてください。
息抜きが必要な状況であるとしたら、次はいつ息抜き=息継ぎするか、という話です。いちばんよくないのは、「昨日頑張ったから今日はいいや」とか「今日は疲れてるからいいや」といった場当たり的なスタンス。社会人の場合、だいたい毎日何かしらを頑張っているし、だいたい毎日疲れているじゃないですか。そうすると、ずるずる勉強しないパターンに陥ります。耳が痛いと思った人、いますね? この場当たり的なスタンスが、「息抜きしすぎ」という状況を生むのです。
大切なのは、明確な「息抜きポリシー」を決めることです。それは「疲れたら休む」とか「頑張ったら休む」のような定性的で人の評価が入り込むものではダメです。客観的、定量的に定めるものでないといけません。
たとえば私の場合、大学受験、司法試験を通じて、「日曜の17時以降は勉強しない」という明確なルールを決めていました。日曜は、17時ころ図書館やら自習室やらで勉強を切り上げて、帰ってきて一息つく。その後、座布団戦争の大喜利、国民的人気アニメちびまる子ちゃん、サザエさんを見る。食事を摂り、走ったりジムで筋トレをしたりする。最後は風呂に入り、夜はひたすらテレビを見る。もっぱら、そんな過ごし方です。
単なる一例なので、お酒が好きな人はお酒を飲めばいいし、読書が好きな人は本を読めばいいですが、肝心なのは「いつ勉強しないか」の息抜きポリシーを明確に決めておくこと。息抜きのタイミングが明確になっていることで、その時間まで必死に勉強することができるという効果も見込めるわけです。
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